【アボカド栽培45】結実後，，，アボカドはなぜ落ちるのか？

こんにちは．けんゆー（@kenyu0501_)です．

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3~4月，沢山の花が咲いたあと，5月中旬以降，果実がとまらず，多くの花が落花する．
また，せっかくとまったBB弾くらいのサイズの果実も平気で落果する．
アボカドをやっていると少々残念ではあるが，今日はこの生理落果について考えたい．

なぜ落果するのか！？

アボカドは性質上，もともと多量に花を咲かせ，そしてその中からほんの一部が結実するというかなり少ない結実率をもつ．
そのため，木が小さいうちは，果実収量が少ないのは，ある程度は仕方のないことであるが，落果をさらに誘発する要因も存在する．
上の写真のように，ある程度果実が大きくなれば，落果の心配も小さくなるが，果実が小さいうちは，落果を誘発する要因を理解して対策をした方が良い．
落果に関しては，例えば以下の要因が考えられる．

• 結実時期のかん水不足．
• 強い風にぶつかる．
• カメムシなどの害虫の被害．
• 花が咲きすぎて樹勢が弱い．
• 新梢に養分を持っていかれ果実が落果する．
• 受粉時期に一時的な低温に当たってしまう．

それぞれ深掘りしていきましょう．

結実時期のかん水不足

アボカドの場合，開花の際には，低温や乾燥などの条件が必要であるが，結実後は逆に，極度の土壌乾燥を嫌います．
もちろん排水性の良い土壌で，頻繁に水やりが必要です．
アボカドの根は酸素要求も強く，水に浸水するのをすごく嫌うという性質がある．
頻繁な水やりと水はけ，，，かなり贅沢な果樹であるが，この時期にかん水をサボると果実肥大が悪くなり，生理落果が増える．
そういった意味でも，アボカドの植え付けは高畝が必要だが，植え付け初心者は以下の動画がオススメである．
（アボカド畑への植え付け方法！大事なこと全部教えます！）

強い風にぶつかる

アボカドは乾燥にも弱いが，強い風にも弱い．
防風対策も必須である．防風林を徹底して園地に強い風が入り込まない工夫も大事である．
園地が広い場合は，木ごとにある程度大きめの囲いをして直接当たる強い風を防ぐことも大事だ．

カメムシなどの被害により落果

上は，ホソヘリカメムシであるが，アボカドはカメムシの被害がある．
沖縄では，ミナミトゲヘリカメムシも多い．

カメムシに関しては，以下のブログで徹底的にまとめた．
（【害虫シリーズ】対策7つ！カメムシの生態を徹底的に理解して防除する！）
かなり見応えもあると思われる．
以下の写真は，アオバハゴロモが果硬枝についており，周りを白くしてる．
こちらも外観を悪くして果実の品質を低下させるものだ．
強く悪さをするものではないが，沖縄県ではよく見るものの害虫の一つである．

花が咲きすぎて樹勢が弱い

アボカドは多数の小花を咲かせるという性質があるが，花が咲きすぎて樹勢が弱り果実がとまらないという悪循環パターンがある．
そのため，木のサイズが小さいうち，幼木の間は摘花が必要になる場合がある．
生産国のメキシコなどでは，樹齢数十年の大木の沢山のアボカドがなっている様子が観察されるが，日本のアボカド栽培はまだ若い．
樹齢が10年以下の木などは，まだまだ幼木の部類であると考えて栽培をしても良いのかもしれない．
そのくらい多数の花を支えられる力がないように思われる．

新梢に養分を持っていかれ果実が落果する

アボカドは，花枝の先から新梢が伸びるという性質を持つ．
その伸びた枝先から来年花が咲くため，以上の写真のようなものを無限花序と呼ぶ．
（【アボカド栽培25】アボカドの花について徹底的に解説してみる！）

実は，この枝先から伸びる新梢及び新葉に養分を引っ張られ，生理落果が誘発されることがある．
そのため，新梢の摘心や間引きが必要になるわけだが，ただ，翌年の結果枝がなくなる．
すなわち，隔年結果を誘発してしまう可能性が大きい．

受粉時期に一時的な低温に当たってしまう．

アボカドは結実時期に，一時的な寒波などに遭遇すると，タネが入らずに肥大が悪くなる．
これは，寒さの影響で直接的にこのようなことも起こるし，受粉時期に蜂やハエなどのポリネータが十分に働かずに，受粉不良になる場合もある．
どちらも種無し果実となって，運よくある一定の大きさまで果実が膨らめば，キューク（カクテルアボカド）として楽しめるが，肥大が悪い分，生育中に落果してしまうケースがある．露地栽培では瞬間的な寒さなどが問題になることもあるが，きちんと防風対策をしておけばある程度は防げる．

今回，アボカドはなぜ落ちるのか？ということでシェアさせていただいた．
ぜひ，ご自身の栽培するアボカドで，落果が気になる方は，以上のことを理解して対策をしていただきたい．
では，みなさんの素敵なアボカドライフを応援している．

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