【#100】ヨモギの活用!「緑肥」になる!どのくらいの肥料分が入っているのか!?
この記事のポイント
  • ヨモギは意外と有効肥料成分の含有量が多い!
  • マメ科の植物の次の緑肥として活用できる!
  • アレロパシー効果もあるので気を付ける!

けんゆー

ハイサーイ!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

今回は「ヨモギの活用!緑肥になる」ということについて,お話をしたいと思います.
沖縄ではフーチバーと呼ばれており,愛されている野草の一つです.
僕の親戚の叔母は,マンゴーの栽培をしているのですが,マンゴーの木の下に生えたヨモギを収穫してファーマーズに売りに出しているほど,ヨモギは食べられているのですね.
よく,ヤギ汁や沖縄そば,汁物やフーチバージューシーといってご飯とも食べます.
他にもお餅に使ったり,天ぷらにしても美味しいですね.

今回はそんなヨモギの話です.この機会にヨモギのことについて詳しく知っていただけたらと思います.
家庭菜園をされている方のご参考になれば幸いです.

ヨモギについて!

ヨモギは,キク科の多年生の草です.
地下茎で増えます.独特の葉っぱで,裏側が白っぽく,キラッと光るので,分かりやすいです.

酸性土壌であまり肥えてない土にはよくヨモギが生えてくると思います.
ヨモギを食べない人は,ただの厄介な雑草という立ち位置なのかもしれないですが,実は良質な緑肥になる!ということが分かっております.畑の中に鋤き混むことによって,後の肥料分としての寄与があります.
木嶋利男さんの書かれた学術書「ネギ属植物や雑草との間・混作による作物病害の防除,2011」には,窒素・リン酸・カリウムの成分が高く,雑草の中でも非常に有望な緑肥になるということが分かっております.

上の表は,本論文から引用しております.
確かに,白クローバー,アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)などは,マメ科の植物で,緑肥用植物として有名ですが,それにも劣らないほどの含有量です.
窒素分は,シロクローバーやアルファルファの方が入っておりますが,リン酸やカリウムはヨモギの方が含まれております.

また,ヨモギのC/N比は24.8程度であり,かなり炭素と窒素のバランスも良いと思います.
参考までに,米ぬかが大体20程度,牛糞が15,鶏糞が5くらいです.
例えば,ススキなどはC/N比が60程度で,植物の中ではちょっと硬いかなという印象です.
なので,こういったものは草マルチなどに利用してあげると良いですね.
(引用文献「数種の植物茎葉(けいよう)を添加した土壌の他感作用活性の消長,1998」)

インターネットで調べると,ヨモギの種も販売されているようですね.
大体1kg6000円~7000円くらいだったのですが,僕の感覚だとちょっと割高なのかな?とも思います.
ヨモギが好きな人とか,料理に使いたいとか,緑肥以外にも他の用途で活用したい!という方は植えてみても良いのかなと思います.

けんゆー

しかし,やせた土には結構生えている,もしくは生えてくるものなので,無理矢理撒くまでもないかな?とも思います.ただ,ヨモギの特徴について知るきっかけになると良いかなと思うよ!

以前ラジオ#64で「生えている草を見て畑の状態がわかる」という話をさせていただきました.
その時には,土の状態を4つのステージに分類し,土が肥えているとき,肥えていない時に生えてくる草を紹介しました.

ステージ0が一番肥えていない状態なのですが,このステージ0に生えてくる草がヨモギなのですね.
他にも,ススキやチガヤ,クズ,セイタカアワダチソウなども,この状態の土では多く見かけます.

他感作用 ,アレロパシー効果

また,ヨモギはキク科の中でもアレロパシー効果が強いものであるとされております.
そのため,雑草の発芽抑制効果も期待できる可能性が高いです.
(参考文献「発芽・生育試験による雑草・作物からの他感作用植物の検索,1990」)

若干注意が必要なのですが,種を播種する予定の畝には鋤き込まない方が無難です.
ポットで発芽させてある程度大きくさせて植え付ける分には良いと思います.
参考になれば幸いです.