- 花の性質ってかなり多様であることを理解する!
- 物理的な要因・化学的な要因だけではない!
- 遺伝的要因や形態的要因もある!
自分が作ったフルーツを食べたいよね!!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
youtubeやSNSなどでフルーツの栽培について情報発信している中で,多くの質問をもらいます.
その中でも,最も多い質問の一つがおそらくこれです.
「花は咲くけど果実がつかないです.なんでですか!?」
という質問がかなり多いので,今回はこの記事のまとめさせていただきます.
なぜ果実がつかないのか!?
文面の情報だけだと,一概にこれといった答えは出しにくいのが本音ですが,色々と疑ってよい事柄もあります.
花は咲いているのであれば,受粉がしっかりとできていないということを疑った方がいいと感じます.
物理的な要因としては,風が強いとか,雨が当たって花が落ちるとかがあると思います.
また化学的な要因としては,施肥ができておらず,結果&肥大化の間に落果してしまうというものをあります.
しかし,根本的な要因が原因で果実がつかない場合があります.
- 受粉樹が必要!
- 人工授粉が必要!
といったそもそも受粉に必要な事柄があったりします.
フルーツの種類によっては,これらが最も大きな要因になるので,フルーツを育てたいと感じている方は,以上のことも考慮に入れる必要があります.
それぞれ深掘りしていきます!
受粉樹が必要!
受粉をさせるためには,そもそも受粉樹が必要な種類のフルーツがあります.
例えば,雌雄異株と言われる性質を持つフルーツや,自家不和合性をもっているフルーツは,受粉をさせるために,他の種類の受粉樹が必要です.
雌雄異株
雌雄異株(しゆういしゅ)という性質は,オスの木とメスの木がそれぞれ別で存在している種類です.
- オスの個体と,メスの個体が別々に存在!
- 他性の木がないと受粉できない!
- 他の個体の遺伝子を獲得できる!
- パパイヤなどは単為結果する!
このような特徴があります.
遺伝的多様性という観点から言うと,かなり良い性質になります.
また,パパイヤなどは,単為結果といって,受粉をしなくても,メスの木一本で結果します.
自家不和合性(じかふわごうせい)
また,両性花で一つの花の中に雄しべと雌しべの両方を持つ花でも,自家不和合性という性質で,自身の花粉を受け付けない種類もあります.
上の写真は,からし菜で,果物ではないですが,一例として載せておきます.
果物でいうと,例えば,リンゴやナシなどのバラ科が有名です.そのほかにも,イエロー系のパッションフルーツなんかも自家不和合性を持ちます.
なので,他の木から花粉をもらう他家受粉をしないと結果が上手くいきません.
人工授粉が必要
また,花が咲いただけでは,受粉がうまくいかないタイプの花も存在します.
その場合は,人工授粉をさせたり,虫を呼び寄せ,受粉をうまくさせないといけない場合があります!
雌雄異熟タイプの花
雌雄異熟(しゆういじゅく)は雄しべと雌しべが同時に活動しないタイプです.
これはもともと,自身の花粉で受粉をするのを避けるために,発達した仕組みです.
植物というのは,遺伝的多様性を求めるため,近い種と交配・繁殖を避けようとします.
これは,新しい遺伝子と結合する機会を減らさないためです.
アボカドやアテモヤのようなフルーツなどが有名です.
アボカドの花の紹介をします.
アボカドの花は,雄しべと雌しべの活動時期が異なるAタイプとBタイプがあるため,二つのタイプをうまく混植して,虫を呼び込む必要があります.
ハエやミツバチを培養している農家さんもいますね!
また,アテモヤも雌雄異熟型なので,人工授粉が必要になります.
訪花昆虫もきますが,人工授粉をした方が確実です!
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