- 日本の農薬使用量は世界でもトップクラス!
- 消費者さんの過度に綺麗なものを求める姿勢も農薬使用量を促進させているのではないか.
- まずは,自身で野菜を作ってみることが国全体の農薬使用量を下げる取り組みになりそう.
ハイサーイ!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
最近は農薬の問題について考える記事を続けて書いておりますが,やっぱり現在の増えすぎた人口を支えるためには,やっぱり必要なものでもあります.
前回の記事では,日本がなぜたくさんの農薬を使用しているのかということを,要素分解してみました.その中でも,日本の気候が温暖湿潤で多様な生物が存在するということから防除の目的があるよね!というお話をさせていただきました.
この記事について 果樹栽培歴4年目になる僕が徒然なるままに書くコラム. youtubeのチャンネル登録者2.6…
しかしながら,こういった自然とその中で生きる生物多様性を担保しつつ,作物を作っていかないといけないのですよね.
例えば,殺虫剤を撒くにしても,適宜適量を守るなどのルールは必要なのです.
満月の日は虫たちが散乱をするので,幼虫が還る3〜5日後に農薬を散布する,などの工夫も必要です.
持続可能な農業を作っていけたら良いですね.
日本の農薬が使用されている理由として,要素分解した5つの理由は以下です.
- 温暖湿潤なので虫が多い(防除).
- 虫がつきやすい果樹の生産(防除).
- 市場では,見た目の良いものが選ばれる(品質向上).
- 国土の狭い農地での収量の増加(市場安定).
- 農協さんが野菜と農薬をセットで販売(利権).
今回は,私たち消費者側の意識の問題をちょっと考えていけたらなと思います.
農薬を減らそうよ!という前に...
まず,第一に,農薬を使わざるを得ない農家さんを攻めるということはやってはいけない行為だと感じます.
理由は,彼らの行動を変えることはほとんど不可能だからです.
彼らには生活があるし,先祖代々受け継がれている栽培管理方法があるし,タネ屋さんや農協さんとのお付き合いがあるかもしれないのです.
そもそも他者を変えようとする努力は大体徒労に終わってしまいます.
仏教の言葉で「冷暖自知」という言葉があります.
その水が冷たいか暖かいかは,飲んでみないと分からない!
悟りは人から教えられて理解できるものではなく,本人が悟らなければ理解できないという意味ですが,人に何かものを教えるのは難しいのですね.
そのため,まずは,自分自身の意識・行動を変えてみることが大事なのです.
お庭でもプランターでもなんでも良いので,家庭菜園でもしてみる.
まずは,こういったことから始めてみても良いのかもしれないです.
茎ブロッコリーや,ナスやピーマン,などは多収なので,3株ほどでも栽培をしていたら,結構満腹になります.
このように,自身で(無農薬栽培でもなんでも良いので)作るというのが,日本の農薬量を減らしましょう!という一つのメッセージになるのではないのかなと思っていたりします.
消費者側の問題!
日本がなぜ農薬をたくさん使用しているのかというと,その理由の一つに,私たち消費者が,形の良いもの,色合いの良いもの,見た目の良いものを過度に求めすぎているという状況もあると感じます.
きゅうり1本選ぶのに1分,3本セットの人参を選ぶのに3分,
まるで,ジグゾーパズルの目的のピースを探すかのごとく,一つ一つ野菜を選んでいる方が多いのではないのかな,と感じます.
過度に見た目の良いものを選んでしまうという国民のために,やっぱり定規格の野菜を作らなければならないのですよね.
小さくても,大きくても,だめ!売れないので,そもそも買い取ってもらえない!農家さんは困るので,薬品を使用して定規格の野菜を作る.
おまけ:大根足
「大根足」っていう言葉ありますよね.
あまりポジティブな意味ではなく,足が太いことへの形容として使われると思います.
しかし,かつて平安時代での大根足は「細く美しい脚」の形容で,褒め言葉だったのです.
古事記などには「大根のような白い腕」なる表記(もちろん褒め言葉)も残っています.
これが何を意味しているのか,お分かりでしょうか.
これは,人為淘汰によるものです.
人間が大きい大根を選別し,種子をまき,そこからまた大きい大根の種子をまき,,,,というのを繰り返した結果,現在の大根は太いものになりました.栽培です.
人間の需要に合わない細い大根は人為淘汰されてしまったのですね.
もう一度言いますが,この事を否定しているものではないです.
人為淘汰は,その過程で携わる人類の知恵と努力が詰まっていることを忘れてはいけないのです.
しかし,その人為淘汰を支える農薬の存在があることも事実です.
人間の需要に合うものの探求は素晴らしい反面,過度な取り組みは自然が壊れる速度が上がるので,そこらへんも気をつけていかないといけないですね.
はい!ということで今回はここまで!
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