【激レア熱帯果樹】これから流行る「アビウ」という果樹の解説,育て方,食レポ!糖度は何度!?などなど多数
この記事のポイント
  • ペルーのアマゾン川源流の暖地が原産.
  • 柿が熟したような味に,桃やライチやマンゴーをブレンドして練乳をサラッとかけたような味.
  • 強い芳香は感じないが,食道を通る際に,トロピカル臭特有の匂いがある.

けんゆー

9月に突入して秋のフルーツが出てきたね!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

今回紹介するのはかなり激レアフルーツのアビウです.

けんゆー

アビウのレビューだね!笑(面白くない...)


初めて食べるフルーツってちょっと身構えて,舌が緊張して美味しいものをきちんと評価できない場合があるのですが,これはかなり美味しいです.
僕は2020年に南風原のくがに市場ではじめて購入しましたが,その後,多くのアビウを食べました.

上は,2025年10月に食べたアビウ.やや小型であるが,ミルク感が強くて美味しかった!!

2026年3月に食べたアビウ.タネは1個から3個入っている.大きいものほどたくさん入っている.

はじめは,知らない味に出会えて感動的であった.
さて,この記事ではアビューの特徴や食レポ,糖度まで計測したので情報共有をしていきたいと思う.

アビューについて

アビューの特徴をざっとまとめていきます.

  • 学名:Pouteria caimito Badlk.
  • アカテツ科オオミアカテツ属.
  • 結実期は11月〜12月.
  • ペルーのアマゾン川源流の暖地が原産.
  • 果実は卵型から球体型,ツノの生えたような形もあり,千差万別.
  • 熟すと果皮は黄色くなる.
  • 熟す前だと,茶緑系の色.
  • 果肉は白色透明(タネを包む白色透明のゼリー状の果肉).
  • 種が1〜4個程度入っている.
  • 繊維がほとんどなく,熟し度合いによっては超絶美味.
  • 香りはサポジラ(チューインガムノキ)に似ている.

アビウの原産はこの辺り.

外見はかなりカニステルに似ています.
カニステルはもともとオオミアカテツ属(Pouteria)の果樹でしたが,現在はLucuma属とされている.,食味や風味,果肉の色などは全くの別物ですね.


また,スターアップル(ミルクフルーツ)もかなり似ているという噂を聞きますが,こちらはアカテツ科ですが,Lucma属なのですね.

実際に食べてみたので,食レポをしていきます.

 

動画で色々と紹介しているよ!

アビウについて詳しく理解したい方は,こちらの動画たちをどうぞ!

アビウの木の性質から,剪定までを一本にまとめた動画.これからアビウを始めたい人は,とりあえず見ておきたい一本.

アビウの生理的特性などについてまとめた動画

2026年2月に,台湾のアビウ農家に訪れた時の動画.

2024年3月に台湾のあるスーパーでアビウを見かけて食レポした動画.

 

食レポ

今回食べたものは,内側に大きな種子が2つ入っていました.
釈迦頭のように,内側にたくさん種子が入っているタイプではないので,かなり食べやすいです.
包丁で切る際には,アボカドを切るようにくるくる果実を回してやると切りやすいです.

味の感想をまとめます.

  • プリンのような感触まではいかないが,繊維がなくスプーンが入りやすい.
  • 柿が熟したような味に,桃やライチやマンゴーをブレンドしたような味.
  • しかし,メインは柿!笑!それに練乳を混ぜた味.
  • カニステルの味は全くしない.
  • 強い芳香は感じないが,食道を通る際に,トロピカル臭特有の匂いがある.
  • これがまた良い.
  • シンプルに甘くて万人受けするような味.

上のような感じです.
食べる前は,若干ホワイトサポテのような味を期待しましたが,まだホワイトサポテの方がプリン感があって好きです.

けんゆー

個人的な意見だよ!笑

また,アビウは包丁を入れると,果皮の切断面から徐々に黒ずみが確認されます.
ここから出る白い乳液がネバつきを持っていて,触ると難儀です.完熟収穫すると,この乳液は少なくなります.

壁面に近い果肉を無理やり食べようとすると,喉の奥が軽く炎症を起こしたような感じになりました.

けんゆー

メロンやパイナップルを食べ過ぎた時に発生するイガイガに近いね!笑

とにかく,味自体はかなり美味しい方だと感じるので,機会があれば是非食べてみてくださいね!

アビウってどうな果樹?もう少し詳しく!

アビウは南米原産の熱帯果樹で,学名はPouteria caimitoである.
アカテツ科ポーテリア属に属する果樹で,南米では古くから利用されてきた.
国や地域によって呼び名もいろいろあって,英語ではアビウ,ペルーやスペイン語圏ではカイミト,コロンビアではカイモ,ブラジルではアビなどと呼ばれることがある.
枝は比較的細く,木全体も大木というよりは管理しやすい落ち着いた樹形になりやすいタイプである.もちろん放任すれば大きくなるのだが,剪定によって十分コンパクトに維持できる果樹だ.むしろ,アビウは切り返し剪定を頻繁に行うことで,細い枝をたくさん増やすことで花が多量に咲き,果実がたくさん収穫できる果樹である.

以下は,金城さんの事務所で見かけたポスターだが,とても大きい品種もあるようだ.

アビウの魅力は何か?

アビウの魅力はいくつもあるのだが,まず一番大きいのは,果実の見た目がとても良いことである.果実は黄色く熟し,形も丸く整いやすい.この黄色くて丸い果実というのは,市場や直売,あるいは初めて見た消費者に対して,非常に印象が良い.見た瞬間に「なんだこれ,食べてみたい」と思わせる力がある.さらに,丸い果実というのは,見た目だけではなく,持ち運びや扱いやすさにもつながる.細長い果実や突起の多い果実に比べると,箱詰めや運搬の際にも比較的収まりが良く,流通上も扱いやすい.こういう点は,実は普及を考えるうえでかなり重要である.
美味しいだけではなく,見た目が良く,扱いやすい.この時点でアビウはかなり強い.

そしてもちろん,食味も大きな魅力である.熟したアビウは甘味が強く,ゼリーのような独特のなめらかな食感がある.未熟果では乳液が気になることもあるが,しっかり熟した果実は乳液も少なく,そして濃厚で美味しい.少し柿とミルクの風味がある.レイシのような味も感じる.アビウの果肉の色は透明から真っ白であるが,真っ白のものが味が濃厚だ.さらに果実の下側(ヘタの反対側)は糖度が高くBrix20%を超える.

一本でも問題なく結実する

アビウの良いところの一つが,一本でも結実することである.もちろん,他家受粉によって結実率や果実品質がより良くなる可能性はあるのだが,家庭果樹として考えた時に「一本で実がなる」というのは非常に大きい.
果樹によっては,受粉樹が必要であったり,品種の組み合わせを考えないといけなかったりする.しかしアビウは,まず一本植えて楽しめるという点で,家庭栽培との相性が非常に良い.
このハードルの低さは,これから広がるうえでかなり重要なポイントだと思う.

アビウの生育適温と耐寒性.

アビウは熱帯果樹なので,やはり暖かい環境を好む.生育適温としては20〜35℃が目安で,この範囲では新梢の伸びも良く,開花や果実肥大も進みやすい.
一方で,「熱帯果樹だから寒さに極端に弱いのではないか」と思われやすいのだが,アビウは意外とある程度の耐寒性を持っている.もちろん常時低温に耐えるわけではないが,瞬間的であれば−2℃程度までは耐えることがある.ただし,ここで勘違いしてはいけないのは,「−2℃まで大丈夫だから寒さに強い」という意味ではないことである.低温に当たれば生育は鈍るし,葉傷みや枝傷みも出る.だから基本は暖かい地域向けの果樹であることは変わらない.
そのうえで,他の熱帯果樹と比べると,やや寒さへの耐性があるというくらいであり,日本の沖縄県では十分に越冬ができる.したがって,世界中の多くの地域でも栽培ができる可能性がある.

土壌適応性が比較的広い

次にアビウの面白いところは,土壌適応性が比較的広いことである.適正なpHの目安としては5.5〜7.0で,やや弱酸性から中性付近まで対応しやすい.しかも,いろいろな土壌に適応できる幅が比較的広い.もちろん理想は排水の良い土である.
過湿で根が常に苦しいような環境はよくないし,水が溜まり続けるような場所は避けた方が良い.ただ,だからといって極端に土を選ぶ果樹というわけでもない.この「ある程度いろいろな土壌で育てることができる」というのは,栽培を始めやすい大きな理由の一つである.
しかもアビウは,水が好きである.だから排水は良くしつつ,乾かしすぎないという管理がとても大事になる.水が必要な時期にしっかり水を効かせることで,新梢,開花,果実肥大がかなり変わってくる.

アビウは収穫期間が長い.

アビウの魅力として,僕がかなり大きいと思っているのが,収穫期間の長さである.
日本の暖地栽培では,10月頃から翌3月頃まで,かなり長い期間収穫を楽しめることがある.
これはかなり強い.多くの果樹は収穫期がある程度まとまるが,アビウは花と果実が重なりながら推移することもあり,長い期間,樹に果実がある状態を作りやすい.僕らも秋の10月〜11月に果実を100個程度,2月〜3月に100個程度収穫している.
つまり,一気に全部採って終わりではなく,長く楽しめる果樹なのである.
家庭果樹として見ても,長い期間実を楽しめるのはかなり嬉しいポイントであるし,販売面でも収穫期が分散するのは強みになる.この「長く採れる」というのは,アビウの普及性を考えるうえでも非常に重要な特徴である.アビウがなぜこのように半年もの長い時間,果実が収穫できるかというと,それは,花の着き方に秘密がある.

花のつき方がアビウ栽培のカギ!

ここからは,アビウをうまく育てるうえで最も大切な話になる.それが花のつき方である.
アビウの花は,枝先だけにできるのではなく,新梢の葉腋に腋生する.つまり,頂生花芽中心の果樹とは違い,枝の途中,葉の付け根の位置に花をつけていくタイプである.

腋生花芽というタイプであるが,この花のタイプは四季なり性果樹の大きな特徴である.腋生花芽の場合,枝が新しく伸びれば花芽がつく.そのため,枝が伸びることが大切であり,枝が伸びる期間であれば,花芽がつくのだ.これは,パッションフルーツやアテモヤ,スターフルーツなどと同様な花の着き方であり,これら果樹も四季なり性の特徴がある.

一方で,頂生花芽のタイプは,かなり強く季節性がある.

マンゴーやアボカド,レイシなどは,枝先に花がつくタイプで,これらは頂生花芽と呼ばれる.
頂生花芽は,枝がある程度低温の環境を経験して,枝の伸長がある一定期間止まることによって,枝の中に栄養が充実し,枝先から花が咲くのだ.そのため,枝が年中伸び続けてもいけないのだ.現に,日本では秋と冬が少し暖かくなってきており,この時期に,マンゴーやレイシなど枝から新芽が伸びて,春に花が咲きにくくなってきている.また,これら果樹は,秋と冬に枝を剪定すると,花が咲かなくなる.養分を充実させて花芽を形成する時期に枝を切ると,春に花が咲かなくなるのだ.

しかしアビウは,切り返し剪定を年中行い,新しい枝を出させることで花がつく腋生花芽タイプなので,枝を適切に切り返して分枝を増やし,充実した新梢を何本も作ることで,着花面積を大きく広げることができる.これが,半年間収穫ができる秘訣なのだ.

そこで,アビウの栽培は,剪定が大事なので,今回はとにかく剪定の方法を詳しく解説したい.

剪定について

剪定で果実のつき方が大きく変わる.ここが今回かなり大事なポイントである.
僕はアビウを育てる中で,剪定のやり方で果実のつき方はかなり変わると感じている.
実際,僕は年間3回程度剪定を行っている.
大きく分けると,春の剪定,初夏から夏にかけての剪定,秋の収穫後の切り戻し剪定だ.
このような流れで樹を整えている.春剪定ではものすごく強い剪定を行う.初夏から夏にかけての剪定,秋の収穫後の切り戻し剪定は,そこまでたくさん切らない.今回の動画では,2年間の栽培の様子を紹介しているが,主に,しっかり剪定を行う春剪定に関してはとても詳しく紹介している.

春は,新しく動き出す前後に骨格を整えながら,込み合う枝や強すぎる枝を整理する.そして,内側にきちんと光を入れる.初夏から夏にかけては,新梢が伸びてきた段階で樹勢を見ながら切り返し,枝数を増やしていく.花芽がついていない枝も切る.そして収穫後には,翌年に向けて樹形を戻し,枝が垂れすぎたところや伸びすぎたところを整理する.

この管理を繰り返していくと,アビウはかなり枝数が増え,結果として花のつく場所も増える.
つまり,剪定は木を小さくするためだけの作業ではなく,果実を増やすための作業でもある.

なぜ年3回の剪定が効くのか
アビウは新梢に腋生花芽をつけやすいので,枝を適切に更新していくことで,常に次の着花候補を作りやすい.もしこれを放任してしまうと,上にばかり伸びたり,枝が細く長く垂れたり,内部が混み合って光が入らなくなったりする.
そうなると,枝数が多いように見えても,実際には着花しにくい部分が増えてしまう.
一方で,適切なタイミングで剪定すると,強すぎる枝を抑えられる,光が中まで入る,側枝が増える,新しい充実枝が出やすくなる,その枝に花がつきやすくなる,という流れができる.

だから,剪定によって樹形をコントロールすると,果実のつき方が本当に変わってくる.
僕自身,この管理を繰り返すことで,3年目の木でも200個弱の果実をつけるところまで持っていくことができた.

どんな剪定をしているのか.

基本的な考え方は,上に暴れさせず,横に広げながら,枝数を増やすことである.
アビウは放任すると上に伸びやすく,しかも枝が細くて下垂しやすい.
なので,伸びた枝を見ながら,ただ短くするのではなく,次に使いたい枝を意識して切ることが重要である.

まず,極端に立って強く伸びる枝は,樹の上部ばかりを強くしてしまうので整理する.
逆に,充実していて角度の良い枝は残し,そこから側枝を出させていく.
枝が細く下垂する場合には,垂れた先をそのままにするのではなく,切り上げるように戻していく.
こうすることで,枝の更新と樹形の維持が両立しやすい.
また,途中で込み合ってきたら間引きを入れ,中まで光が入るようにする.
アビウは「枝が多ければ多いほどいい」というわけではなく,光が当たる良い枝が多いことが重要である.この違いが,結実量の差につながる.