- 野菜を真水につけるとパリッとするのは,浸透圧のせい!
- この原理を応用して,漬物やあえ物が作られる!
- 海水魚が淡水で生きていけない理由とは!?
みずみずしいの漢字は「瑞々しい」だからね!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
今回は,野菜を水につけたときに,パリパリッ(シャキシャキ?)となるあの現象について簡単に解説していきたいと思います!
サラダを作っているときなどに,経験されたことがあるのではないでしょうか!
結論から言うと,あれは水と野菜の組織の濃度の違いです.
ある物質(溶液)と物質が接触していて,濃度が濃い方は,その濃度が薄まるように,水分子が入ってくるのです.これによって,野菜の細胞がパンパンになって,パリッとしちゃうのですね.
ちょっと,まだまだ理解が追いついていない可能性があるので,浸透圧について深掘りしていきましょう!
動くイラストも作ってみたよ!!
浸透圧によって,水分が野菜に入ってくるため
上のイラストを見ると理解しやすいと思いますが,始め,青色の点で示した水分子は,水側と野菜側にほとんど均等に入っているとしましょう.
しかし,野菜には,塩分やその他多くの溶質分子を含みますね!
そのため,野菜の方が,水に比べて,溶質濃度が濃い状態(相対的に,水分子が少ない状態)になっているわけです.
水と野菜を接触させた時の境界を半透膜(はんとうまく)と言います.
半透膜は,分子の大小によって物質を通したり,防いだりするものだね!!
半透膜は,水分子のようなめちゃくちゃ極小の分子や極小のイオンを通過させますが,それよりも大きいその他の溶質分子(塩分とかを構成する分子)は,通過しません.
そのため,溶質濃度が相対的に濃い野菜の方へ,水分子だけが移動してしまうというわけです.
実際には,野菜側から水側へ移動する水分子もありますが,イラストでは簡略化のため,一方向としています.
このように,相手側へある溶媒(水分子など)が移動するときの圧のことを浸透圧と呼びます.
実際には,ある溶液から他所の溶液へ溶媒が浸透するときに,他所の溶液側に圧を加えると浸透が阻害される圧を浸透圧としているよ!難しいね!笑
漬け物はこれを逆手に取った方法!
漬物やあえ物というのは,この浸透圧の原理をうまく逆手に取った調理方法です.
塩水などの,濃度の濃い溶液に野菜を浸すと,野菜の中の水分が逆に抜けて,しんなりしてしまいます.
先ほどの原理でいうと,塩水の方が,相対的に水分子が足りないので,野菜の中に入っている水分子が抜けるのですね!
「おいしさの科学」という書籍からちょっぴり科学的な側面を引用すると,この野菜の脱水が起こる際に,原形質分離といって,「細胞壁から細胞膜が離れるという現象」が起こります.
その結果,野菜はしんなりして,細胞壁と細胞膜の間に調味料が入ってきます.
そうすることで,味が染みこみ,漬物やあえ物ができます!
ちょっと勉強になったね!ちなみに,野菜を構成する成分はほとんど水だよ!80%以上が水でできているよ!カロリーが少ないのは水分が原因だね!笑
余談:海魚と川魚の違い!
濃度の濃いところに水分子は流れるというこの浸透圧の理屈から,海魚(海水魚)と川魚(淡水魚)の生き方の違いが見えてきます.
これは,完全に余談だね!
海水魚は,周りが海水なので,海水の方が濃度が高いです.
そのため,体から水分が常に抜けていきます!
よって,大量に水を飲まないといきていけない魚なのです.
一方,淡水魚は,周りが淡水なので,魚側の方が濃度が濃いです.
そのため,常に身体へ水分が入り込んで供給されてきます.
よって,それを排出するために,尿として外に出しています.
海水魚も濃度の濃い少量の尿を出すよ!!
小学生くらいの,小さい頃,海で魚を釣って帰ってきて,海水がないので真水の中で生活させていたら,すぐに,亡くなってしまったという苦い思い出がありますが,海水魚と淡水魚は体の構造が違うので,環境を変えてしまうとダメなのですね.
彼らの体は,排水か入水で,そもそもの生き方が違うのです.
熱帯魚は淡水だよね!おいらは2年くらい,熱帯魚を買っていたよ!
目に水を入れたら痛いのも浸透圧!
そのほか,水の中で目を開けたらしみますよね!
あれも,濃度の濃い目の中に,水分子が入り込んでくるからなのです.
プールの前に,目を洗うのが嫌いな子がいるのも頷けます.
目薬は,きちんと濃度調整がされていて,目に挿しても痛くないものが多いですね.
目薬でスーっとするものもあるけどね!そこらへんは,各々で調べてみてね!!
ナメクジに塩をかけたら縮む理由も!
ナメクジに塩をかけると,縮むのも,この原理です.
塩をかけると,体の中の水分が,全て塩の方向に吸収されてしまいます.
これも濃度差が生み出した,浸透圧の原理の一つですね!
その他,人工透析なども,すべて浸透圧を巧みに使った手法です!
野菜の調理からお魚,目薬まで,おいら達の日常生活は,結構,浸透圧の影響を受けていたのですね!
読んでくれたありがとー!
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