- 野菜は多様な形で育とうとする.
- しかし人間が好むは均一化.
- 自然淘汰と人為淘汰についてもう一度考える.
ハイサーイ!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
この記事は,毎週金曜日に配信している「オンラインサロン」の記事の一部です.
毎週,野菜やフルーツ,農業について面白い記事を書いているので,覗いてみてね!あなたの価値観も変わるかも!
大根足という言葉は,かつて平安時代では褒め言葉であった!というお話をしました.
この記事のポイント 日本の農薬使用量は世界でもトップクラス! 消費者さんの過度に綺麗なものを求める姿勢も農薬使 …
細くて白い綺麗な様を形容する言葉だったのですね.
しかし,平安時代から令和時代に移る過程で,すっかりと太い大根が主流になってしまってます.
今日はそんな姿形が変わってしまった大根や野菜たちから見る「多様性」と「均一性」について考えていきたいと思います.
野菜から見られる「多様性」と「均一性」から現在を考察してみます.
僕たちは夏に畑の隅っこで,キュウリを育てていました.
大きくなったキュウリを収穫したのですが,そのキュウリという私たちの脳内に根強く刻み込まれたイメージの形状をある程度保持しながら,太かったり長かかったりカーブしていたりします.
また,人参なんか,足が生えてて,今にも走り出しそうな人参が取れたりします!
自分で野菜を育てないと考えなかった「多様性」と「均一性」がそこにはあります.
今でこそ現代社会の私たちは「多様性」を訴えますが,まだまだ均一性が強くみられます.
小学生のランドセルや中学生の髪の色,制服から,ソックスまでの細かな指定などから伺えるように,社会はまだまだ「均一性」を養うための教育やシステムだったりします.均一なところからはみ出たものは,もちろん指導されるという子供時代を生きるわけです.
つまりこのことからわかるように,人々は「均一性」というものを重視し,社会システムを作ったり,製品を作ります.
もちろんこれは,悪い側面というわけではなく,均一性というものがあるので,小学生でもモノの絵が描けます.
つまり,形の整った定品質のものや野菜などで充満する社会になったのですね.
(小学生でも人参や大根の形がすぐ書けるのはかなり奇妙なことだったり,我々人間の努力の結果なのかもしれないですね.)
では,もっと,野菜やフルーツに焦点を当ててこの均一化の波を考えていきたいと思います.
市場価値がある野菜はまず形が良いもの,そこの基準は特に否定はしてないですが,このような指標があるので,スーパーで並ぶ野菜も,サイズや形,色が揃っています.
均一性が保たれた社会では,「人参」の棚の前で,どの商品が良いかどうか悩む時間を人々から奪いました.(まだ悩んでいるおばちゃんもおりますが,,,,)
時間の無いビジネスマンの観点から考えるとそれはメリットであるが,そこにはもう,新しい発見がなくなってしまいました.食品に関する買い物はエンタメではなく作業になったのですね.
(洋服などの買い物は,現地に行かないとどんな洋服が売っているのか分からないのですまだエンタメです.)
全てが均一になり,多様性がなくなることを「人為淘汰」と言います.
人為淘汰では,判断基準は全て人です.
人間による人間のための選択によって生まれたモノの改良です.
他方で「自然淘汰」という言葉があります.
こちらは,全て自然の掟に従い,自然環境に適しているものは生き残り,そうでないものは生き残れません.
植物はこの過酷な自然環境を生き残るため,様々な形態の子孫を残そうとします.
様々な特徴を持った子孫を残す方が,めまぐるしく変わる自然環境において,生き残る可能性が高いからです.
縦に大きくなったり,横に大きくなったり,発芽するスピードが変わったり,色や耐寒性が変わったり,と外側の姿・形だけではなく,内側の特性も変わるのです.
つまり,バラエティに富んだ多様性の高い作物の方が,自然界では有利なのです.
そう,自然に忠実な植物は知っているのです.
彼らは何を知っているのか?
このめまぐるしく変わる世の中においては,多様な方が有利であると,彼らは十分に知っているのです.
冒頭のきゅうりの形や,以前収穫できたこのような形の人参も,人為淘汰に抗う多様なものです.
しかし,市場に出てくるものは,「人為淘汰」され,スーパーに並ぶのです.
人類のニーズに応えるように,種子も「人為淘汰」され,同じような規画の作物が収穫できるように品種改良されています.
しかし,植物,野菜やフルーツはその人為淘汰に争うように,自然淘汰の脅威を知っているかのように成長します.
この右往左往している世の中に対して,野菜たちが私たちに何か教えてくれているような気がしました.
「人為淘汰の社会の型」にはまりすぎるなよ...と...
そいうことで本日のお話はここまで!
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