なぜイネ科の雑草の草刈りは大変なのか!?恐竜の絶滅から垣間見える植物と動物の戦い!
この記事のポイント
  • イネ科の雑草の驚くべき進化がすごかった.
  • それに対抗する動物の戦略もすごかった.
  • 農家さんは草刈り頑張ろう!笑

けんゆー

毎日の草刈りお疲れ様です!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

僕は毎日毎日草を刈っています.
草を刈る際は,youtubeで何かを聞きながらやるので,それはそれで至福の時間なのですが,雑草,彼らの成長そして生存戦略には脱帽です.
完全に地球を制圧しておりますね.

雑草で特に厄介なものはイネ科の草です.
勢いが強く,2週間に一度,元どおりになります.
多年草のススキやオギといったものは地下茎から力強い葉っぱを生やすので非常に厄介ですよね.

けんゆー

ススキは大きいもので5mくらいになるので,サトウキビと勘違いしてしまうレベルだよ!!

今日はなぜ,彼らがそのように力強くなってしまったのか,ということを,前回の恐竜絶滅に絡めてお話ししたいと思います.

イネ科の植物はガラスの原料になる!?

前回の記事「犬や猫はチョコレートや玉ねぎ,アボカドを食べられないけど,人間はグルメで良いですね」では,植物が動物に過度に食べられることから自身の防衛をするように,アルカロイド系の毒を生み出しました.
恐竜たちは地球寒冷化で絶滅されたと言われていますが,アルカロイド中毒でも徐々に数を減らしていったのは事実です.
(哺乳類や鳥類などが絶滅しなかったのは未だ深い謎です.)

また,イネ科の植物なんかは,アルカロイド系の毒もそうですが,さらにケイ素で葉っぱを硬くして草食動物から身を守っています.
(このケイ素は,ガラスの原料になります.)

ススキの葉でよく指を切るのは,ケイ素が多く,葉っぱが硬くガラスのようになっているからです.
僕も農業をやり始めの頃はよく畑でよく指を切ったものです.
お風呂場などでよく,指を切っていることに気がつきます.
このように,畑の中にはガラスがたくさん落ちているので,手袋は必須です.

その後,動物たちも多くの時間の過程を経て,現代の牛や馬などのような草食動物が体の構造を進化させて,草を食べれるようになっていきます.
やはり動物たちも草を食べていかないと生存ができないのですね.

草を食べる牛の生存戦略

イネ科の草は自身をガラス質で硬くして身を守るようになりましたが,動物たちはそれに抗います.

例えば,牛は胃袋が4つありますが,人間のように消化に使われるのは最後の4つ目の胃です.
残りの3つは,このような硬いイネ科の植物なんかを分解するための機能に全振りされています.

例えば,一番目の胃袋の中は,食べた葉を貯めておく場所で,微生物発酵により柔らかく分解させます.

二番目の胃袋の中は,反芻(はんすう)といって食道の方向に一度押し返すためのものです.
牛は繰り返し食べたものを戻す反芻を行って,固い草を徐々に分解していきます.

三番目の胃袋も反芻機能が付いていますが,ここで初めて量の調整と消化が十分に可能なのかを判別し,四番目の胃袋に運ばれます.

四番目の胃袋は,人間のようにきちんと胃液が出て,食べ物を消化するための機能になります.

また,馬などの胃袋は一つしかないですが,盲腸の中で植物の食物繊維を分解する微生物がいます.

このように,動物側も生存のために自身の体の構造や仕組みを発達させて,植物に対応するための進化をしてきました.

その戦いの中で培われた雑草最強サクセスストーリー

植物VS動物のまだ戦いは終わりません.
食べられっぱなしの植物は,もちろん逃げも隠れもできないために,ある進化をしました.

それは,成長点を根っこに持ってくるというものです.

成長点というのは,植物が大きくなる細胞組織なのですが,大体の野菜や草花は成長点が上側にあります.
ナス科のトマトやピーマン,ほおずきも,マメ科の植物も成長点は全て,伸びる茎の先端にあります.

そのため,この先端を摘んでしまうと,これ以上大きくなりません.

成長点が上にあると,草食動物が植物を食べたあと植物は再生できなくなるため,特にイネ科を中心とした植物は成長点を一番下に持ってくる!ということをしました.

成長点を一番下に持ってきて,そこから葉っぱを上へ上へと押し上げる作戦に出たのです.
成長点がやられない分,彼らは何度でも蘇ることができるようになったのです.

大事なところは見えないところに隠れているのですね.
このように,植物と動物をお互いに進化しつつ折り合いをつけてきているのですが,そのしわ寄せが完全に無農薬栽培の農家さんのところに来ているのでした.

成長点を掻き取るのって,難しいのですよね......

ということで今回のお話はここまで!

また雑談会も織り交ぜながらブログの更新をしていきます!