【最新版】アボカドの輸入国状況,数量や金額に関するデータまとめ!
この記事のポイント
  • アボカドの輸入数量,輸入金額は36年間に右肩上がり!
  • キロあたりの単価は下がりつつある!
  • 大半がメキシコからだけど,多くの国からも分散して輸入してきている!

けんゆー

今日は,ちょっと統計的なデータを俯瞰して観察するよ!アボカドの実状はどうなっているのか!?


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
大学院(博士課程)で研究をしていたこともあり,データを広げて観察するのは好きだったりします.

そこで,本日は,アボカドの輸入状況の最新データをグラフ化してみました!
輸入数量や輸入金額,キロあたりのコストなど,2005年から2019年までの,最新のデータを活用しています!

輸入数量 (kg)と金額(千円)

図1 アボカド輸入数量(kg),年別国別の積み重ねブラフ
図2 アボカド輸入金額(千円),年別国別の積み重ねブラフ

主要な5つの国(メキシコ,ペルー,アメリカ,チリ,ニュージーランド)からの輸入数量(上:kg)および金額(下:千円)を見てみます.
この統計データは,農林水産省,財務省貿易統計(輸入)から,一つ一つ吸い上げてまとめました.

その他の国でも,オーストラリアコロンビア中国キューバなどからアボカドが輸入されていましたが,主要の5つの国と比較すると,かなり微々たるものであったので省略しています.参考までに以下にデータの表を置いておきます.

表1 アボカド輸入数量(kg)と金額(千円),キロあたりの価格(円/kg),年別国別の積み重ねブラフ

輸入数量は年々右肩上がり!

1983年から2019年の約36年間にかけて,アボカドの輸入量は年々右肩上がりです.
2019年では,約8万トン弱のアボカドが輸入されています.

これは,2005年の2.8万トンに比べて,約2.7倍になっています.

これは,日本でのアボカドの消費がそれだけ伸びてきているということを示唆しています.
ギネスブックに記載されるほどの高い栄養素が注目されており,SNSテレビの影響で,かなり認知度が上がっているのでしょう.

またリピータや多くの創作料理,レシピも誕生していて,強い人気があるようですね!

2005年以前のデータ

2005年以前のデータは「アボカド 露地でつくれる熱帯果樹の栽培と利用」のp.21からグラフを引用いたしました.
こちらの本は,2007年に発売された本ですが,アボカド栽培や,その他アボカドに関する基礎的な知識などが網羅されており,大変オススメです.
まだ,お手元にない方は,ぜひです!

輸入量は,1983年から見ても,年々増加していることがわかります.
アボカドは,国内需要のブームになっているのですね.
一方で,上のグラフ(1983年から2005年)をみると,kgあたりの単価が下がってきています.
ある程度,数量をコンテナで送ることができたので,徐々に価格が低下したのでしょうか.

キロあたりの価格も上昇

2005年以前のデータでは,キロあたりの価格は年々減少していたような印象を受けます.
しかし,2005年から2019年にかけての長い期間で見てみると,徐々に価格が上がっていき,現在では1キロあたりの輸入コストは300円以上の価格で取引されています.
輸入量の増加とともに,単価も増加していることから,世界的に価値が認められてきていると思います.

けんゆー

世界的な生産量も年々上がってきているよ!

日本のアボカドはほとんどメキシコ産

2019年の日本へ来るアボカドの92%はメキシコ産です.
このデータは毎年変わらず,毎年8割以上はメキシコ産なのです.

理由としては,世界的に最もアボカドを生産している国がメキシコなのです.
2018年のアボカド生産国ランキングは以下です.

アボカド生産国ランキング(2018)
  1. メキシコ(218.4万トン)
  2. ドミニカ共和国(64.4万トン)
  3. ペルー(50.4万トン)
  4. インドネシア(41.0万トン)
  5. コロンビア(32.6万トン)
  6. ブラジル(23.5万トン)
  7. ケニア(23.3万トン)
  8. アメリカ(16.8万トン)
  9. ベネズエラ(13.9万トン)
  10. イスラエル(13.1万トン)

参考にしたページ(List of countries by avocado production

メキシコは,世界のアボカドの生産量の約30%を占めています.
これが最も大きい理由なのですが,日本とメキシコは,経済連携協定(EPA)を結んでおり,アボカドの輸入には関税がかかっていません.
またペルーチリも同様に経済連携協定を結んでいますが,アボカド第2位のドミニカ共和国とは,結んでいません.
そういった理由から,ドミニカからの輸入が入ってこないのですね.

現在,アボカド生産量第5位のコロンビアに関しては,EPAの協定が途中だという話を聞いてましたが,アボカドの輸入は解禁されたようですね.
2019年7月31日から,アボカド(ハス種)が輸入されているようで,確かに上の表(表1)でも2019年からコロンビアからの輸入が参入してきていますね!

けんゆー

いろんなところと,分散して取引をした方がいいもんね!一つの国と集中して契約していると,今後,経済に大きなダメージがかかるかもしれないもんね!

アボカドの輸送はControlled Atmosphere コンテナで!

現在のアボカドの輸送は,CAコンテナという,鮮度がかなり高い状態で維持されるコンテナで輸送されてきます.コンテナ内の温度や酸素,二酸化炭素濃度を調整でき,海上輸送の果実の貯蔵をなるべく良い状態にしております.

最近,スーパーで購入するアボカドは,あまりハズレを引きにくくなりましたね.

けんゆー

お店で軽く触って,明らかにプニプニしているものは,あまり良くないよ!!


数年前までは,アボカドは当たり外れが多く,内側は黒くなっているものも多々ありました.

低温で果物を輸送するコールドチェーン(5℃程度)が当たり前ですが,アボカドの場合は,4.5℃の環境に長く置かれると低温障害で内側は黒くなります.

まとめ!

さて,こんな感じで日本に輸入されるアボカドの状況をざっと見てみました!
アボカドの人気はすごいので,今後とも徐々に輸入量は増えていきそうですね!
国内の栽培も徐々に増えてきていますが,おいらたちも沖縄県から,無農薬のアボカドを世に出せるように頑張りますね!

けんゆー

いい感じにまとめることができたね!


おいらたちのアボカドの栽培の様子は以下の記事からご覧ください!