【アボカド栽培5】アボカドの「摘果」と「芽かき」をする理由や,やり方について,実践しながらご紹介!
この記事のポイント
  • アボカドの摘果と芽かきの方法について解説
  • アボカドは生理落果が多く起こるので,早すぎる摘果はダメ!
  • 新梢(今年できた新しい枝)も果実のためには摘芯しなきゃ!

けんゆー

お互いが血を流す争いはもうやめよう!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

前回は,アボカドのいろんな品種の苗木を畑に導入しました.興味のある方は,こちらをご覧ください.

4月も中旬になり,徐々にアボカドの果実の肥大化が起こってきました.
アボカドは,生理落果が多い果実なので,あまり早い時期に摘果をすると,果実が全部無くなってしまうということがあります.
そのため,果実ができて,果実がポツポツとでき始めて,3週間〜1ヶ月ほど,様子を見ます.

けんゆー

ある程度は勝手に落ちるよ!


その後,ある程度,枝を激しく揺さぶっても落ちないくらいまでになると,人工的に間引くのです.

そのため,このタイミングで「摘果(てきか)」と「芽かき(めかき)」を行いました.

今回の記事では,なぜ摘果や芽かきを行なわなければならないのか,ということと,実際に「摘果・芽かき」をした現場の様子を共有します.

先ずは映像でどうぞ

実際に,ピンカートンという品種の摘果・芽かきを行いました!5分くらいの動画なので,サクッとみれます.

けんゆー

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摘果について

摘果とは,人為的に果実を間引くことです.

これを行う目的は以下です.

  • 質の良い果実の栽培.
  • 翌年の果実の収量の安定化(木に負担をかけすぎない).

色々とありますが,一番の目的は「質の良いアボカド」をきちんと作るためですね.

摘果をせずに,多くの果実が木の上にある状態だと,養分の奪い合いが起きます.
その結果,整理落下が多く発生します.
そのため,多すぎて養分の奪い合いが発生しそうな場合は,摘果をします.

また,果実が多すぎると,木がエネルギを消費しすぎてしまい,翌年は全くできない,ということがあります.
隔年結果といって,果実ができる年とできない年が発生します.
安定しないのですね.

けんゆー

アボカドは,とても隔年結果しやすいので,かなり注意が必要だよ!!

摘果の方法

アボカドの摘果の方法についてざっと解説します.
先に言っておきますが,時期が早すぎる摘果はダメです.
アボカドの果実は,養分やホルモンバランスの影響,そもそもの生物学的特徴から,生理落果しやすいので,果実が小指大くらいになる前にある程度落ちます.

けんゆー

米本さんの「アボカド」に書かれたあったけど,卵くらいの大きさになると,ジベレリン様植物成長ホルモンが出て生理落果の心配がなくなるみたいだよ!!!

なので,花が終わり,受粉が成功すると,グワッと果実がなりますが,かなり生理落果します.

その後,ある程度,生理落果がしなくなってきたタイミング(アボカドが小指程度になった時)に摘果をしてください.

ポイントは,

  • 一つの枝に1つか2つ残す.
  • 形が悪いもの,サイズが小さいものを積極的に落とす.
  • 大きくなった時に,樹形的に邪魔になるものを落とす.
  • 収穫がしにくいところ(管理しにくいところ)を落とす.

です.

また,葉果比という,葉っぱと果実の個数の比というものがあり,アボカドの場合は,だいたい50:1です.
葉っぱが50枚に対して,果実が1つなので,それを目安にしてください.

けんゆー

大雑把に把握しておいてね!!

けんゆー

いっぱい摘果しちゃいました!中身の姿はアボカドだったけど,味は苦かったよ!!!

本土での栽培でも摘果が必要なの!?

沖縄以外地域,本土で栽培される方は,もしかしたら,そもそもアボカドの果実がそんなにできないこともあるかもしれません.
その時には,摘果の必要はありません.生理落果である程度落ちてしまうので,むしろ,新梢(しんしょう:今年伸びてくる新しい枝)の摘芯などを行い,落果防止に努めないといけません.そう言った意味では,次で紹介する芽かきなどが重要になってくると考えます.

芽かきについて

アボカドの枝の先端に果実が着くのですが,果実がついている横から,ニョキニョキと,芽が出てきます.
下の写真のような感じです.

このような若い芽は,切り取ります.
果実の肥大化に養分が使われずに,新芽の成長に養分が使われてしまうからです.

果実が十分あるので,樹形の形を広げたい人などの理由がある人は,芽かきをしなくても良いと感じます.
僕は,果実の横から生えてくる芽はかなり取りました.

では,本日もご覧いただき,ありがとうございました!
アボカドの接ぎ木の記事も読み応えがありますので,オススメしておきますね!
アボカドを栽培している方,どうぞ!