知って得する「マメ科」植物の利点!使いたくなる!育てたくなる!
この記事のポイント
  • マメ科の利点は根粒菌の窒素固定だけではない!
  • 菌根菌のリン酸や天敵昆虫を呼ぶ効果,他にも雑草抑制などもある!
  • 輪作やコンパニオンプランツ,バンカープランツにも活躍!自然栽培の強い味方!

けんゆー

はいさい!!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

本日はマメ科を使用する利点についてそこそこ調べたので,紹介していきたいと思います.
空気中のチッソを固定してくれる菌,根っこにいる根粒菌との共生をしており,肥料代の節約などには有名ですけれども,その他にもかなり多くの利点がありました.
かく言う僕も,まだ人様に見せられるほどでもないですが,自然的に栽培を始めており,先ずはマメ科のタネをかなり撒きました.
種苗屋さんに売ってあるタネをいくつか入れて,何を入れたのか覚えてないくらいですが,現在はそこそこ元気です.数ヶ月後にyoutubeの動画配信でぜひ,お披露目したいですね!

今回はマメ科の植物の利点を一気に紹介していきたいと思います.
自然栽培だけではなく,有機農業や家庭菜園をしている方のお役に立てれば幸いです.

マメ科のメリット

マメ科のメリットをざっと紹介していきます!

  • 根っこに共生してる根粒菌が窒素固定をしてくれる!大豆の場合,数字には幅がありますけれども,10aあたり最大45kgとも言われています.
  • リン酸などを供給してくれる菌根菌をも増やします!落花生や生豆(キマメ)などでは,鉄分からリン酸を溶かす力があります.
  • 天敵昆虫を呼びます!テントウムシやヒメハナカメムシなどですね.
  • 緑肥になる.畑にすき込むとチッソ肥効が現れます.繁茂した状態だと10aあたり15kgほどになりそうです.レンゲやヘアリーベッチが有名です.レンゲはゲンゲとかレンゲソウとかって言われており,かわいいピンク〜紫色の花を咲かせます.ヘアリーベッチは,カラスノエンドウに似ている植物です.
  • 生育もよく,アレロパシー効果(他感作用)が強いと言われる!アレロパシーとは,他の植物の生育を抑えたりする物質(アレロケミカル)を出したりする効果です.ヘアリーベッチなどは抑草効果が高いと言われます.
  • センチュウ類を減らす効果がある.クロタラリアという植物は,センチュウに有害なアルカロイドを出すと言われています.例えばサツマイモのネコブセンチュウなどとのコンパニオンプランツが効果的だと言われております.落花生などもセンチュウ抑制効果が知られております.
  • マメ科のセスバニアという植物は,根が深いところまで伸び,耕盤層を壊すと言われております.

色々なタイプのマメ科植物があるのですが,知っておくとかなりお得な性質がたくさんあります.

輪作やコンパニオンプランツ

他の野菜との輪作やコンパニオンプランツなどで,マメ科を使うと良いと言われております.

輪作

例えば,レタスとエダマメを交互に栽培すると良いと言われたりしますね.
エダマメが窒素固定をしてくれて,さらに,収穫後は緑肥としてすき込む,これによって,土地が肥え,次のレタスに生きると言われております.

他にも,大豆やササゲ豆と麦の輪作は,どちらも収量が安定して良いと言われております.

コンパニオンプランツ

共栄植物といって,相性の良い組み合わせがあるのですね.

  • エンドウ豆・つるありインゲンとキュウリ.
  • そら豆とキャベツ.
  • 落花生とトマト.
  • エダマメとトウモロコシ.
  • エダマメと大根.
  • エダマメと人参.
  • 大豆と人参.
  • ササゲとミニトマト

また,食用ではないにせよ,クローバー(シロツメクサ)なども色んな作物に良い影響を与えます.
キャベツの周りにクローバーがあると,虫の被害が減るとのことがわかっています.
江戸時代に,オランダから贈り物が届けられた時に,梱包資材でこの白い花が咲く草がつめられていたので,シロツメクサと言います.
また,四つ葉のクローバー,子供の時に,必死になって探しましたが,これはクローバーの突然変異体なのですが,人通りが多く,よく踏みつけられる場所に多く生息します.
なので,探したいときは,そういうところを狙ってください.

確か,福岡正信さんも秋に稲を刈る前に,クローバーの種をまき,その後,麦の種をばら播いておくと言っておりました.
わら一本の革命」にてご紹介がありました.
実は本日,これから愛媛に行ってまいります.福岡正信記念館に足を運びたいと思います!間に合えば良いですが...

自然栽培の木村秋則さんは,確か大豆を植えておりましたね.

ということで,マメ科の植物というのは,上手く使えば,作物を作るための何倍もの活力を与えてくれるものなのですね!

クローバーはかなり効果的!無肥料栽培の強い味方!

クローバー(シロツメクサ)のお話を集中的にしたいと思います!
このクローバーを農地に生やすことで,かなり良い効果が期待されます.
無農薬栽培や有機栽培にも,非常にオススメです.

オススメポイントは草刈りの手間が削減できることです.
また,赤クローバーと呼ばれる立性のクローバも存在しますがその赤クローバについても触れていきます.

草刈りの手間が省ける

除草に手間がかかっている方,もしかしたらかなり効果的かもしれないです!
まず,このクローバー,他の草の生育を抑制してくれる効果があります.
そのため,草刈りが非常に楽になります.amazonでも1kg2000円前後で販売されていたと思います.

一年間をかけて,安定的にクローバーを生育させたいときは,オーチャードやエンバクなどのイネ科の牧草と一緒に植えると良いと言われております.

さらに,ある程度クローバーが伸びると,それを刈り,今度は草マルチとして利用することができます.
草マルチによる効果は以下です.

  • 土の感想を防ぐ.
  • 影を作り他の草の生育を抑える.
  • ミミズやクモなどの生き物の餌や住処になる.
  • 自然的に堆肥に還る.

赤クローバーは夏野菜との組み合わせ!

白クローバーは,背が低く,地下茎で節から根や芽を生やし広がっていく性質があります.
一方で,赤クローバーは,その場所に固定し,立性で背が高く,太い直根をズドンとおろします.

この性質の違いから,赤クローバーは夏野菜などとの相性が良いと言われます.
キュウリやナス,トマトなどの野菜との組み合わせで,畑の境界などに撒くと良いと言われます.
10cm程度のところから刈って,草マルチにも活用ができるようです!

また,赤クローバーには,ウリ科のうどん粉病を防ぐ効果があると言われております.
かぼちゃやキュウリなどを育てられている方で,うどん粉病にやられてしまった方は,一度試してみると良いかもしれないですね.
赤クローバーにうどん粉病をあえて発病させておき,重寄生菌(菌に寄生する菌なので,菌寄生菌)と呼ばれるアンペロマイセスが増え,これが野菜に発生するうどん粉病菌も抑えてくれるというのですね.

うどん粉病菌は,宿主特異性の強い病原菌なので,同じ野菜には移りますが,多の野菜には移りません.
つまり,キュウリに発生したうどん粉病はキュウリに広がり,かぼちゃには広がりません.

しかし,重寄生菌のアンペロマイセスはそういった宿主特異性がないため,赤クローバーから他の野菜に移ることができます.
この性質を利用して,あえて赤クローバーにうどん粉病を発病させておくのです.

このように,天敵や寄生菌を増やす目的で栽培することをバンカープランツと言います.

けんゆー

白クローバーはうどん粉病にかかりにくいため,赤クローバがオススメだよ!

マメ科植物の凄さ

マメ科植物は,緑肥として利用されるほど,茎や葉は栄養分に富んでいるため,病害虫が好んで寄生します.
この特性をうまく活用すると,天敵や病原菌に寄生する菌を増やすことができます.

クリムゾンクローバーやカラスノエンドウ

クリムゾンクローバー

クリムゾンクローバーでアブラムシやスリップスの発生を防ぐ効果があると言われております.
厳密には,それら害虫を退治するための天敵昆虫を増やす働きがあります.

だいたい11月の時期に,クリムゾンクローバーを玉ねぎの畝間や,側に巻いておくとよいと言われます.
春になると,茎を伸ばし,赤いふわふわっとした花を咲かせます.

この赤い花梗(かこう)は栄養豊富であるため,アブラムシやスリップスが好んで食べにいきますが,それを狙ってテントウムシやクモなどの天敵が集まると言われております.
この時期に,玉ねぎの植え付けをされた方がおりましたら,試してみても良いかもしれないですね!

カラスノエンドウやソラマメ

またクリムソンクローバーと同様な効果が,カラスノエンドウにもあると言われております.
カラスノエンドウにもアブラムシやハダニが付きますので,それを食べる天敵昆虫が増えます.

またソラマメもよくアブラムシが増えます.
春に花を咲かせると,生長点付近をアブラムシに真っ黒にされた方もおられると思います.
ソラマメ栽培をメインにされる方は,困るのかもしれないですが,バンカープランツとして利用される方には,良いと考えられます.

ヘアリーベッチ


ヘアリーベッチもとてもおすすめなマメ科植物です.
上の記事の方にとても細かくまとめましたので,上記の記事をご覧いただけると幸いです.

マメ科緑肥:セスバニアやクロタラリア

マメ科植物を緑肥として活用される方は多くおられると思います.
マメ科は,有機質還元量が多いのと,すき込む際に機械のロータリーに絡まりにくいので,大きく育ててもそこそこ安心です.
また,センチュウ抑制効果も高いと言われています.
上では,レンゲやヘアリーベッチが有名ですとお話をしましたが,熱帯地域などでは,セスバニアやクロタラリアが有名です.
暑い地域では,夏作が空く方もおられるので,その間の夏作にセスバニアやクロタラリアを栽培する方が多いですね.
セスバニアなどは,3~5mほどに大きくなりますが,イネ科に比べてロータリーに絡まりにくいので,すき込みやすいと言われます.
その後作として秋・冬野菜を栽培します.
イネ科植物をすき込んだ場合,イネ科植物は炭素率が高く分解が遅いので,すき込んだあとに十分な熟成期間がないと,はじめのうちは窒素飢餓が起こる可能性もあります.しかし,マメ科は炭素率が低いものが多いので,その点は安心です.

ということで,本日のお話はここまで!
有機栽培や自然栽培をされている方の参考になれば幸いです!

けんゆー

youtubeで毎朝ライジオ配信もやっているのでよかったらどうぞ!