- オジギソウの葉を閉じる行動は,計算されている.
- 危険な刺激と安全な刺激を区別している.
- オジギソウは,記憶力が40日以上ある!
植物は考えることができるのか!!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
沖縄県糸満市のおいらたちの圃場の近くでは,オジギソウが自生しています.
オジギソウというのは,手で触れると葉っぱが閉じるような動きをするアレです!
上のGIF画像のような感じで,触れると閉まるような動きをします.
小さい時は,よくこれで遊んだね!
実は,このオジギソウ,植物がなぜこのような動きをするのか!?ということが研究者の中で話題になっているのです.
今回の記事は,「植物は<未来>を知っている」という本を参考に,オジギソウの凄さを共有していきたいと思います.
植物は20の感覚器があり,もちろん「触覚」も持つ
移動できない植物は,人間などの動物と比べても多くの感覚器をもちます.
光や音,匂い,物理的刺激,重力,水分,磁場,二酸化炭素など,周囲のあらゆる情報を感知しています.
人間は五感(視覚,嗅覚,味覚,聴覚,触覚)を持ちますが,植物はそれ以上の「20の感覚器」を持つと言われています.
詳しくは「植物は<未来>を知っている」という本を読んでね!!
その中でもオジギソウは高度な「触覚」を持っていて,人や動物に触れられたかどうかや,振動を感知することができます.
これは,反射という単純な動きではなくて,表皮細胞(外界と接触する部位)に機械受容チャネルというものがあり,きちんと感覚器として「触られた」ということを感知して,自発的に葉っぱを閉じています.
なぜ閉じるのか!?なぜ閉じなくなるのか?
刺激に対して,なぜオジギソウが葉っぱを閉じるのかというと,それは外敵から自身の身を守るためです.
鳥や動物,虫に食べられてしまうかもしれないので,瞬時に防衛行動を起こすのです.
面白いのはこれからで,入ってきた外敵の刺激が,危険ではないと判断すると,葉っぱを閉じなくなります.
同じ刺激を繰り返し与えると,危険ではないと判断して閉じなくなるのです.
これはすでに「ラマルク&デフォンテーヌ実験」という実験によって証明されています.
この実験によって,具体的に,以下二つのことが分かりました.
- 同じ刺激を繰り返し受けると,危険ではないと判断する.
- 以前経験した危険ではない刺激を記憶している.
ラマルク&デフォンテーヌ実験の概要は以下です.
実験の手順についてざっくりと紹介します.
- 鉢に植えたオジギソウを10cmの高さから落下させる.
- オジギソウが葉を閉じる.
- 5分くらいするとオジギソウが葉を開く.
- これを数回,同じ高さからの落下を繰り返す.
- 七,八回,繰り返すと葉っぱが閉じなくなる.
- 今度は落下ではなく,水平方向に揺さぶってみる.
- 10cmの落下の刺激では閉じなかった葉が,水平方向の刺激では閉じる.
はじめに入ってきた刺激(10cmの高さからの落下)は,繰り返し行われることによって,これは危険ではないと判断し,葉っぱを閉じなくなります.
これは,エネルギの節約で,葉っぱを閉じるというエネルギを使用する行動を取らなくなります.
植物は,頭が良いですよね!
しかも,この危険ではない刺激をなんと40日間以上も記憶することができるようです!
植物,頭が良すぎて怖い!!
この記憶の持続時間の長さは,一般的な昆虫よりも長く,人間のような高等動物に匹敵する長さだと言います.驚きです.
かの伝説なチャールズ・ダーウィンは,「現在地球上にいる全ての生き物(動物も植物)も進化の最先端にいる.そうでないと,すでに滅んでいるはずだ,,」と言いました.
私たち人間だけが賢いというわけではなく,植物も賢いのですね.
きちんと考えて行動しているのだな!と深く感銘を受けました.
自身の利益を最大化するために,意味のある行動だったのですね.
多くの発見がある本なので,勝手にオススメしておきます!是非読んでみてください!
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