- 蚊取り線香の原料はキク科の植物!?
- 防蟻剤として,家屋の柱などにも使用されている!
- 木材の出す「フィトンチッド」が体にも良い効果を及ぼす!
ハイサーイ!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
今回は「蚊取り線香の原料や,植物の作る物質など」というテーマでお話をさせていただきます.
早速結論から申し上げますと,蚊取り線香の原料は,キク科の植物で,「除虫菊(じょちゅうぎく)」,またの名を「シロバナムシヨケギク」と呼ばれる植物ですね.
日本での栽培が結構盛んで,第二次世界大戦までは,世界でも日本が最も盛んな栽培国だったのですね.
前回,「じゃがいもが最も人間を病院送りにしていた」というお話をさせていただきましたが,植物というのは,どんなものでも多かれ少なかれ毒を保有しているのですね.
この記事のポイント 植物にはなぜ毒があるのかを紐解く! 適切な栽培をしなければ,食中毒になる場合がある! 世の …
人間に対しては無毒のものでも,虫には有害のもの,そして犬や猫には有害のものなどがあります.
犬や猫は,アボカドやチョコレート,タマネギは食中毒を起こしますね.
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人間というのは,生きるために植物を食べるわけですが,植物のもつ毒を上手く利用して,食を豊かにしたり,生活を豊かにしてきました.
今回は,除虫菊のお話を深掘りしつつ,その他にも身近な植物の持つ驚くべき効果をご紹介させていただきます.
除虫菊とは!?
この除虫菊はもともと,原産は,地中海,かつてのユーゴスラビアですね.
今はセルビア共和国になっております.
そこに住んでいた一人の女性が,この菊を摘んできて,部屋に飾っていたと,枯れた後に,それを燃やすと,周りの虫たちが死んでいく様子をみて,殺虫剤としての効能が発見されました.
現在,除虫菊の栽培をしている場所で有名なのは広島県の瀬戸内海に浮かぶ島「因島」ですね.
当時は「因島市」の市の花に制定されていたようですが,今は尾道市に編入されております.
広島から,しまなみ海道にのり,一番初めに降りれる島が「向島」,その次が「因島」ですね.
僕も何回かしまなみ海道は渡りましたけど,綺麗な島ですね.しまなみ海道の橋の上に休憩所があるのですが,そこに置かれている因島大橋ケーブルの模型があるのですが,その太さには驚きですね.確か60cm以上の太さがあったんじゃないかな.
現在は,海外から安い除虫菊が輸入されてきて,ちょっとずつ衰退してきていると言われておりますが,5月になると,一気にこの綺麗な花が開花するため,初夏の風物詩として人気です.
「尾道いんのしま除虫菊まつり」なるものが開催されているようです.
辺り一面真っ白な光景は,人々の目を引き,積雪かと思わせるほど絶景.
除虫菊が蚊を退治する成分は!?
除虫菊が蚊を退治するための成分は,主に「ピレトリン」という物質です.
このピレトリンという物質が,虫の神経細胞の働きを阻害するのですね.
具体的には,神経細胞の運動に欠かせないナトリウムに作用します.
ナトリウムは,細胞の外側と内側で濃度が異なり,この濃度差によって,例えば心臓とか肺が正常に運動するわけですが,ピレトリンはこのバランスを壊すと言います.
人間やイヌ,ネコに対しては,毒性は現れないと言われております.
神経細胞に届く前に体の中で分解されます.
そしてこのピレトリンという物質が,現在は,人工的に合成でき,家屋の柱に使う木材に練りこまれていると言います.
シロアリの被害を防ぐための防蟻剤(ぼうぎざい)になっているのですね.
人間というのは,賢いですね.植物の毒を利用して,衣食住を巧みに作ってしまうのですね.
植物の香りは人間のストレス値を下げる!
普段,森や山,畑に居られる人には朗報なのですが,植物や木々の香りは人間に対してものすごく良い効果を及ぼすことが多くの研究で分かっております.
例えば,「森林浴」というものがありますね.森や林の中を散歩して,その木々の香りや空間そのものを楽しむものです.
木や植物の香りを総称して「フィトンチッド」と呼ばれるのですが,これはもともと病原菌や虫などからブロックするためのものですが,人間にはとても良い効果があります.この森林浴が人間のストレス値を下げて,交感神経と副交感神経のバランス,働きを正常なものにしてくれるのだそうです.
この森林浴は,海外でも人気で,「シンリンヨク」という日本の言葉自体が,向こうでも使われているようです.
「スシ」とか「サムライ」とか「カワイイ」とか「モッタイナイ」とか,海外でも通じる日本の言葉なのですが,「シンリンヨク」も使用されているようです.
「フィトンチッド」で有名なのは,ヒノキですね.
ヒノキチオールという物質が,強い殺菌や抗菌を示すので,モノづくりに良いと言われますが,香りも人間にとっては非常に良いと言われます.
心を落ち着かせ,リラックス効果が高いと言います.他にも,虫歯菌・大腸菌の抑制,食中毒の原因となる黄色ぶどう球菌などの抑制,近年ではなんと,肺炎を引き起こす肺炎球菌の増殖を防ぐ香りであるという論文が出されました.
法隆寺もヒノキ,現在建て直し計画が進んでいる首里城の柱や梁もヒノキで作るとのことですね.
やはり,素晴らしさを知っている人は知っているのでしょうね.
他にも杉の木やクスノキなども優秀で,まな板や椅子,お風呂の浴槽,桶などなど多くの場面で使用されていますね.
日常的に,森や山,畑に居られる人は,その自然の作り出す香りを楽しんでいると思われます.
日々触れる木や植物の香り,人間が心地よいなと感じるものには,かなり良い効果が期待されるものが多いようです.
ということで,今回は,蚊取り線香の除虫菊のお話と,植物の出す「フィトンチッド」の良い効果についてお話をさせていただきました!