【果樹栽培講座④】果樹をしっかり育てるために!人工授粉の必要性,やり方,摘果のやり方,タイミングなど!
この記事のポイント
  • 多くの果樹は虫媒花,受粉には虫が必要.
  • 虫がいない時,人工授粉が必要になる.
  • 摘果はタイミングが重要,早めの摘果は危ない.

けんゆー

ハイサーイ!


けんゆー

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こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

今回は果樹栽培講座④の資料を共有します.
ぜひ,果樹栽培に役立ていただけたら幸いです.

けんゆー

ぜひ動画でもチェックしてみてね!この動画のコメントはこちら!

エッセンス

目次

今回の講座の目次はこちらです.

  1. 訪花昆虫の種類.受粉を助ける虫.
  2. 人工授粉が必要な場合.
  3. 人工授粉の手順.
  4. 摘果の重要性.
  5. 果樹の目的や摘果タイミング.
  6. 葉果比について.

訪花昆虫・人工授粉

果樹は基本的には,「虫媒花」なので,受粉を虫に頼っています.
代表的なものは,ミツバチ類なのですが,他にもツツハナバチ類や,ハナアブ類なんて仲間もおります.
沖縄県で熱帯果樹を生産してる方達はよくハエ類を使用してます.
増やすのが簡単で,それに対するコストが低いことがあげられます.

けんゆー

ただちょっと臭いんですよね

受粉は虫に頼っているのですが,天候不良などの理由で,虫が活動しなくなる時もあります.
例えば,温度が上がらない日だったり,曇り,雨の日などは,虫たちは活動しなくなります.
開花期と,天候不良がぶつかれば,受粉率が落ちるため,そういった場合は,人工授粉というのが有効な手段になります.

けんゆー

アテモヤみたいに,元々,寄ってくる虫が少ない!という果樹もあるよ!

人工授粉の手段や手順など

人工授粉は大きく分けて3つの手段があります.

  • 雄花を摘んで直接雌花につける.
  • 筆などで,雄花と雌花を交互に触れる.
  • 花粉(葯)を収集してつける.

などです.今回は,葯を収集して直接つける方法を指南したいと思います.

人工授粉の手順
  1. 開花直前,もしくは開花直後の花を集める.
  2. 葯を摘出する.
  3. 1~2日くらい25℃程度で乾燥させて花粉を放出させる.
  4. ふるいにかけて,細かいものと荒いものに分ける.
  5. 荒いものは,直接雌花に使用する.
  6. 細かいものは,赤松子などと混ぜて使用する.

赤松子というのは,細かい花粉の流動性を上げる目的で使われる増量剤のことです.
キウイ,柿,桃,梨,リンゴなどではよく使用されます.

ジベレリン

また,実つきをよくするために,ジベレリンが使われることもあります.

けんゆー

ブドウの種無しを作るときに必要になるものだね!

摘果の重要性

摘果は,果実の品質を高めるために大切な作業になります.
ただ,摘果のタイミングは,少々慎重にやるべきです.

栄養上有利なのは,早めに摘果してあげることですが,早すぎる摘果というのは,危険です.
というのも,果実肥大に応じて,自然落果や,虫の被害,台風などの天候不良による落果などが,生じる可能性があるからです.
幼い状態の小さい果実というのは,まだ茎がしっかりとしておらず,果実が落果しやすい状態にあります.

けんゆー

なので,ある程度,果実に余裕を持たせて摘果してね!

葉果比について

また果実を摘果する際には,葉果比という概念も重要です.
これは,果実と葉っぱの比率を表すものですが,果樹というのは,一つの果実の成長のために,何枚の葉っぱが必要なのかというものがあります.現在,葉果比は色々と研究で分かっていて,例えば,

  • アボカド,50:1
  • マンゴー,50:1
  • りんご,50:1
  • 梨,35:1
  • 温州みかん,30:1
  • もも,30:1
  • 巨峰,20:1

などとなっております.
ぜひ,摘果のご参考にされて下さい.

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