【植物ホルモン】エチレンの話! 生理作用や役割,歴史・応用まで!【動画解説】
この記事のポイント
  • 果実の成熟に深く関わる植物ホルモンである.
  • それ以外にも,落葉・落果をコントロールしたり,実生を太くしたりする.
  • 開花促進やその他多くの作用ももたらす!

けんゆー

ハイサーイ!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

本日はエチレンについての動画解説をします.

バナナやアボカドを早く追熟させるといったことがよく言われておりますが,それだけではなく色々な作用があります.

けんゆー

エチレンについて詳しく知りたい方は,上の動画をご覧ください!


今回の話は「新しい植物ホルモンの科学 第3版」を参考にしております.

エチレンとは!?

生理作用・役割

  1. 果実の成熟
  2. 落葉・落果
  3. 実生を太く・強くする.
  4. 機械的なストレスへの応答.
  5. 開花促進・上偏成長.

歴史

古代では,エジプトではイチジクを傷つけると,早く熟すことが分かっていました.
また,ロシアではキュウリ,プエルトリコではパイナップル,フィリピンではマンゴーの開花促進を促すために,燻してエチレンの作用を活用するということがなされておりました.

  • 19世紀(欧米):パイプラインの石炭ガスに5%程度のエチレンが含まれる.
  • 1901年(ロシア):石炭ガスからエチレンの発見.
  • 1934年:植物体内のエチレンの発見.
  • 1959年〜:ガスクロマトグラフィーなどにより,詳細にわかるようになる.

農園芸への応用

  • 果実成熟:トマト(エテホン),バナナ,柑橘.
  • 開花促進:パイナップル,アイリスなど
  • 太いモヤシの開発.
  • 切り花や成果物の鮮度保持.