自分が作った農産物が「美味しくなかったらどうしよう」と考えている人へ
この記事について
  • 果樹栽培歴4年目になる僕が徒然なるままに書くコラム.
  • youtubeのチャンネル登録者2.55万人「農の共有 ~けんゆーの無農薬栽培!~」.
  • 色々な相談が来るので,このブログで回答していくよ.

けんゆー

こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.


けんゆー

感想ツイートや引用ツイートなど歓迎!

僕らのような小さい農家は,農産物を作って直接消費者に届けるみたいな販売スタイルがある.
このような販売スタイルを採用してる方も多いだろう.そして,時に精神的に辛い面があるのも事実だ.
僕も果樹を売り始めた3年前の当初は,農産物が直接評価されるため,「美味しかったよ」とか「そんなに美味しくないね」とか,そういった消費者さんの一言一言に怯えてた時期があった.せっかく買ってくれたのに,まずかったらどうしようとか,そういった考えが頭をよぎる若い時期もあった.

ただ,最近はそんな女々しい考えはない.
そのような考えをする人は,多分,その果実の味を,もしくはその農産物の味を深く理解していない可能性がある.

結局は自分が納得してればそれで良い.

3年くらい生産をやって色々と食べていくと,その作物の個性や味質への理解が高まっていく.
そうなると,満足のゆく味わいか,そうでないかくらいの判別はつくようになる.
自分なりに,これは美味いとか,これは酸味が強すぎるとか,これは味が淡白だとか,その果実が持つポテンシャルが十分に発揮されているのかそうでないかが分かるようになる.そうなると消費者さんの一言一言に怯えなくてすむ.

すなわち,

自分がその果物の味に納得していれば,美味しくないって言われても良い

自分がその果物の味に納得してなければ,美味しいって言われても素直に喜べない

そう考えられるようになる.
自分が,これだと美味しいと納得して出したものであれば,客の「美味しくない」は受け入れられる.
納得してないのを売るなという話だが,もちろんそんなものは売っていないので悪しからず.

自分が納得していれば,客の「美味しくない」という言葉は,その客の「好きに当てはまらなかったんだね.」と思えば良い.
皆それぞれ「好き嫌い」があるし,そう思えば特に,落ち込む必要もなくなる.

ただ自分自身は全力で納得する必要がある

ただし,自分が納得するレベルは下げてはいけないと思う.
しっかりと食べて,果実の本質を理解する.果実のもつ味わいを把握する.
その上で,自分が作ったものをきちんと評価し,十分世の中に出しても良いかを問う.
それで,納得したらあとは良い.自分自身がそれでよければ,世間の評価を気にしてブレなくて良い.

自分で作ったものは,まずは自分がたくさん食べて,感覚を研ぐ.
研いで研いで,研ぎまくると良い.

僕の友人のたつおさんはコーヒーノキを育ててて,コーヒーの飲料まで販売している.
たつおさんも何度もコーヒーを淹れ,何度も飲み比べ,研鑽に研鑽をつみ一杯のコーヒーを作っている.
この前,そんなたつおさんが「これは僕がとても満足してるコーヒーです」といって,出してくれた時はとても嬉しかった.
本気で作っている人から,受け取る一杯は心に染みる.

そんなたつおさんが,面白いプロジェクトをしてるので,ぜひコーヒーを作ってる方,もしくはコーヒーを作っている友人がいる方は,ぜひご協力をお願いしたい.
コーヒー栽培がより一層沖縄県でホットになることを期待してる.