【#96】種を取ることの大切さ【野菜は小さい方を選びなさい03】
この記事のポイント
  • 自家採取をすると,その地で徐々に強い作物になっていく!
  • 雑草が農作物より強いのは命を繋げ続けたから.
  • F1の種を毎年撒くのも良いが,在来種の種取りもおすすめ!

けんゆー

ハイサーイ!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

前回は有機農業は無農薬という意味ではない!というお話をさせていただきました.

今回は「種を取ることの大切さ」ということについてお話ししたいと思います.
本日も前回と同様「野菜は小さい方を選びなさい」という書籍の第三章を参考にしております.
第三章は,遺伝子組み換えの話が中心的な議題でした.
そして,岡本さんは,この遺伝子組み換えという技術を真っ向から否定する人ですね.
僕自身は,遺伝子組み換えを特別頭ごなしに否定するつもりはないです.遺伝子組み換え食品は慎重に議論すべき問題が多く,そして,もう少し科学的な視点を元に整理しないといけない部分があります.この章は,そういった科学的な視点が欠けていて,若干真実とはズレてるなと感じる部分がありましたけれども,その中でもここは面白いなと感じたところを抜粋したいと思います.

本日のお話は「種を取ることの大切さ」です.
家庭菜園をされている方,そして農業などをされている方のご参考になれば幸いです.

種を取ることの大切さ

家庭菜園などをされている方に少しお聞きしたいのですが,種を採取したことはありますでしょうか.
種をまき,野菜を育てるということはあっても,そこから種を収集するということは中々やらないのかなと思います.

というのも,やっぱり手間がかかりますよね.種を取るには時間がかかるのですよね.
例えばアブラナ科の野菜でしたら,葉野菜の収穫時期からさらに1ヶ月〜2ヶ月もしくは数ヶ月ほど待って,花を咲かせて種を取ります.
冬に野菜を収穫して,夏野菜の植え付けをしたい!と思っていても,種取り用で野菜を残していたら,畝を更新することができない,ということになるため,種を取るということは,そういった時間的・空間的な問題が発生します.

しかし,自然栽培や自然農などをされている方は,その土地でできた野菜から,好んで種を収集して,来季はその種を蒔きます.
これを何世代にもわたって,種取りをしている人も中にはおります.

時間的・空間的な制限も多い中で,種取りをする理由は,「その種が,その環境に馴染んできて,どんどん強くなっていくから」というものなのですよね.
その環境で根を降ろせた個体,そして花を咲かせ,種をつけた個体,そういったその環境で成長できた個体の遺伝子を徐々に後世に繋げていくことを繰り返すことによって,その種はその環境に徐々に馴染み,強くなっていくのですよね.これが種取りの魅力です.

雑草が強い理由

本書に記載されていた雑草がとてつもなく強い理由には感動しました.
なぜ作物が雑草に勝てないのか?

その理由は,毎年,雑草が育った土地に種を落として,命を繋げ続けたからだと言います.
毎年新しい種が入ってくるのではなく,その場所で根付いた雑草が,そこで種を落とし,また環境に適した次世代の雑草が出てくる,そういったことを繰り返して,環境に適応できる身体を作っているのですね.もちろん,人が水をあげなくても,肥料を入れなくても,きちんと成長していくのですね.
(栽培者さんからするととても厄介な話ですけれども.)

種を取るという行為で美味くなる!

種取りという行為は,単に種代の節約ではなく,その場所に適した種(シュ)あるいは,その場所で環境に馴染ませていきたい種(シュ)を育てるという行為なのですね.
日本各地には,伝統野菜と呼ばれる在来種や固定種というものがあります.

これらは全てその地で種を取り続けた野菜です.
日本では特にカブや菜っ葉などが多いと思われます.
伝統野菜は,現在出てくるいろんな新品種に劣らず,とても美味しいですよね.

本書によるとタネというのは,非常に高い記憶力を持っているようです.
これは,種の保存の法則とも呼ばれたりするのですが,美味しく食べてもらえるような子孫が選ばれると知れば,できるだけその美味しい特徴を次の世代に引き継ぎやすくなるようです.人間の選抜という側面もありますが,選ばれるものはどんどん味も美味しくなっていくのだと本書では言います.

交雑種F1が多い世の中.

現在は種苗屋さんに行くと,どんな種でもほとんど売っていますね.

けんゆー

取り寄せることもできるので,なんでも手に入るね!

F1種と呼ばれる交雑種が販売されていることも多く,始めから耐病性や生育の良い品種が多く売られていると思います.
それはそれで,否定するものでもないですし,メーカーさんの努力や,そこには科学の力もあります.
僕は特に買う人だと思います.僕はスーパーなどには売っていない野菜を育てるのが趣味なので,いろんなF1の種を買います.

しかしながら,種を繋いで,その環境に馴染んだ作物を作っていく,というのも一つは栽培の楽しみとして面白いのではないかなと本書を読んで思いました.
最近では,からし菜の種を自家採取しました.
沖縄ではしまなーといって,若干アブラナ科の辛味が強く感じられるとても美味しい野菜です.
昨年,しまなーを栽培して,一部種取り用に残していたのですね!種をとっている時もとても面白かったです.

今回のお話を聞いて,野菜を作る楽しさの他に,種を取るという楽しさもあるよ!ということをお伝えできましたら幸いです.
一つだけ注意ですが,品種登録がされている作物の自家採取による種の売買,作物の売買は禁止されているので注意してくださいね.
自分だけで栽培して楽しむ分には,ほとんど大丈夫ですが,品種によってはそうではないものもあると思いますので,ご確認の上行ってください.

ということで,本日は「種を取ることの大切さ」ということでお話しさせていただきました.
「野菜は小さい方を選びなさい」,ご興味のある方は,本書をご覧ください.