【増殖】植物の増やし方,もしくは増え方.有性生殖と無性生殖!
この記事のポイント
  • 植物の増やし方は「有性生殖」と「無性生殖」の2通り!
  • 身体の一部分があれば増やすことができる!
  • 茎頂培養や挿し木についても解説!

けんゆー

ハイサーイ!


こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.

本日は「植物の増やし方,もしくは,増え方」についてお話ししたいと思います.
家庭菜園を始めたばかりの方や,植物のことについてあまりよく知らない方はとても驚くと思うのですが,植物は動物と違って,様々な増え方で増えます.
僕も野菜や果樹を育てたばかりの時は,接木とか挿し木とか,ほんとに神秘に感じました.
今日はそんな面白い植物の増え方の世界をお話ししたいなと思います.

植物の成長

植物も動物も基本的には細胞分裂によって身体を作っていくのですが,植物の場合は,初めから,ここが花になるとか,茎,葉っぱ,根になるとかが決まってないのですね.一般的には,先端部分がよく細胞分裂をし,成長をしていき,ある程度大きくなると,生殖器官の花をつけてタネを残すことになるのですが,周りの環境に応じて,いきなり根が生えるし,茎からいきなり花が咲くということをします.

増え方というのは,タネを作って増やすほかに,植物の身体の一部からさらに根や茎を展開させて増やす方法があります.
前者は「有性生殖」とか「種子繁殖」などと呼ばれます.
人間と同じです.

後者は「無性生殖」とか「栄養繁殖」などと呼ばれます.

栄養繁殖は植物特有ですが,無性生殖だと,例えばアメーバとかゾウリムシイソギンチャクは分裂で増えますね.
珊瑚とかヒドラは出芽と言われる無性生殖で増えます.
きのこカビワカメ昆布胞子繁殖という無性生殖で増えます.

私たち人間は有性生殖で増えるので,他の生き物の増え方は想像がし難いのですが,いろんな増え方がありますね.

栄養繁殖

栄養繁殖に話を戻しますと,植物の栄養繁殖はいわゆる「クローン」なんですね.
親と全く同じ性質・形を引き継ぎます.

種を作る必要がないので,短期間で増やすことができます.
茎や枝を土にさして,根を出させる方法もありますが,成長点の一部をとって,無菌培養することでも増えます.
これが,茎頂培養(けいちょうばいよう)と呼ばれるもので,メリクロンとも呼ばれますね.
たまにメリクロン苗と言われるものをみますが,これですね.
イチゴとかじゃがいもとか,アスパラガスランなどでよく耳にします.
培養することによってウイルスフリーの苗を作ることができます.

挿し木

挿し木というのは,枝を切って,土などに刺しておくと,根が生えて,新たな個体ができるという栄養繁殖なのですが,かなり手軽にできて好まれます.
なぜこのようなことが起こるかというと,枝が切られると,下(地下部)の方から根を出させるように働きます.
こういうのを不定根と言います.成長ホルモンのオーキシンの働きであると言われております.

つまり傷ついた細胞から,この傷口を修復するためにオーキシンが分泌され,カルスという,かさぶたのようなものを作ろうとします.
菌の侵入や,養水分が外側に流れでないようにする働きです.

枝の芯にある「木部」と樹皮との間に,形成層という層があるのですが,カルスを作る細胞分裂の過程で,「根原基」を作ります.
この根原基が発達し,根が出てきます.
この植物ホルモンをたくさん作り出せる種類が,挿し木がやり易いと言われております.
なので,このような繁殖も向き不向きがあります.

根の出にくいものとか,直根性のものとか,挿し木ではあまりうまくいかないものは,接ぎ木などで増やせます.
接ぎ木は他人の根っこを借りて成長するので,挿し木に向かいものでも可能です.

種子繁殖

一方で,種子繁殖なのですが,こちらは雄しべの花粉が雌しべにつき,受精がされると種ができます.
こちらは親と同じ性質の個体ができるわけではありません.

なので,種取りをしたものから増やすと,親と全く同じものができるわけではないので,アボカドなども,種から育てるとちょっと違う品種ができていますね.


けんゆー

遺伝のお話は,#19のラジオで,メンデルの法則とかF1品種の話とかしてるのでそちらを聞いてください.

例え,同じ品種同士でも,異なる性質が出てくるものが多いです.
逆に言えば,新しく品種を作るときには,親を選んで人工的に受粉をさせて作ります.
「交配」というものですが,この交配作業は難しくないのですが,狙った品種を作り出すことはすごく難しいです.
何世代にもわたって種子を選抜する必要がありますし,時間と労力がかかるのですね.
メーカーさんも大変ですね.

ということで,本日は「植物の増やし方,もしくは,増え方」という内容でお話しさせていただきました!
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