- 土のステージによって生えてくる草が変わってくる.
- 肥沃な土では,ハコベやナズナ,ホトケノザなどが生えてくる.
- 大玉トマトや結球レタスなどが栽培できる.
ハイサーイ!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
本日は「そこに生える草で畑の状態がわかる!」というお話をさせていただきます.
僕は10月くらいから,本格的に自然栽培で,畑を作っております.
自然栽培っていうのは,とにかく雑草と呼ばれている草を敵視しない栽培ですね.
とにかく,土を豊かにするために積極的に,草を利用するということをします.
畑の中で,そこに生えている草をみると,その畑の状態とか,どのような野菜が育ちやすいのかとか,こういったことがある程度分かるというお話になっております.
草を見れば,その畑の状態がわかる.
今回のお話は「自然菜園 耕さず草を生やして共育ち」という農文協さんから出版されている書籍を参考にしてます.
初心者向けの優しい本なのかな,と思っていたのですが,かなり理論的に説明がなされていて,読んでいて面白かったです.
土の中には,様々な草のタネが眠った状態で埋もれているといいます.
このタネすべてが発芽するわけではないようですね.
この環境に一番適したものが,優先的に芽を出す!ということをしてます.
なので,出てきた草の種類をみると,どのような環境なのかな,ということが分かる!というものですね.
で,このような環境を踏まえて,野菜を育てるということをすると,無農薬で,そして肥料も投入せずとも作れる!というものですね.
適地適作をする目安になるのですね.
土ステージ
本書籍では,土のステージを4つに分類してます.
ステージ0が荒地,ステージ1がやせ地,ステージ2が普通地,ステージ3が肥沃地という分類ですね.
ステージ0の荒地
ステージ0の荒地では,どのような草が生えるかというと,ススキ,チガヤ,クズ,セイタカアワダチソウ,ヨモギ,こういった草が勢いよく生えます.
以前,#35の放送で,イネ科雑草のカヤのお話をしたので,草の利活用・特徴などは,そちらをお聞きください.
ススキなどは,一般的な植物が吸収できないリン酸アンモニウムを吸収できるという特徴がありましたね.
この記事のポイント 茅葺き屋根の材料として使われていた草の総称. 硬く柔らかい有機物なので,分解がゆっくり継続 …
(【#35】イネ科の雑草は優秀な有機物!?茅の特徴を知る!雑草堆肥や野草堆肥にも!)
この荒地の特徴なんですけど,ほとんどの草や野菜を育てるのが難しいのですが,ススキとかチガヤ,セイタカアワダチソウ,ヨモギなどの多年草は生えるんですね.
彼らは,地下茎を伸ばして,根っこを張って占拠しているので,他の野菜が根っこを張れないんですね.
このような多年草は,一度はびこると,根絶はかなり難しいです.
耕すと,根が切れて,そこからまた増えていくんですね.
この状態から,自然栽培をするのは,かなり時間がかかるので,はじめのうちは堆肥や草木灰を入れても良いかもしれないですね.
荒地と言われてる畑では,雑穀ものだとよく育つと言われています.
ソバ,アワ,キビ,エゴマなどですね.
こういった作物をしながら,土を豊かにしていき,ステージ1を目指しましょう.
ステージ1
ステージ1は,酸性が強くやせている土ですね.
どのような草が生えているかというと,白クローバー,ギシギシ,アザミ,スギナ,ハハコグサなどが生えております.
このステージ1の土壌でも育つ野菜は,夏はサツマイモ,ダイズ,エダマメ,冬はムギ類の,ライムギ,オオムギ,コムギなどですね.
でマメ科の緑肥作物なども作付けができるので,こういった草を利用して徐々にステージを上げていきます.
この記事のポイント マメ科の利点は根粒菌の窒素固定だけではない! 菌根菌のリン酸や天敵昆虫を呼ぶ効果,他にも雑 …
(#33】マメ科の植物のすごい効果!使いたくなる!育てたくなる!)を聞いてください.
ステージ2
ステージ2(普通地)からはかなり多様になりますね.野菜もそこそこ色んなものが育ちます.
このステージ2に生える草は,ツユクサ,カラスノエンドウ,シロザ,アカザ,ノボロギク,スズメノカタビラ,スベリヒユなど,すべて一年草の草ですね.
ほんとに多様なので,もっと色んな草が生えるかも知れないです.
本書によると野性味のあるもの,などは問題なく育つといいいます.
例えば,ケールやサニーレタス,ミニトマトなど,こぼれ種によって,自然に生えてくるものはよく育つといいます.
適した野菜もかなり多いです.
シソ,ニラ,山東菜,ハーブ,イチゴ,カボチャ,キュウリ,ニンジン,ハツカダイコン,小かぶ,などなど,非常に多くの野菜が植えられます.
ただ,大玉トマトやキャベツなどはまだ難しいようです.
ステージ3
このステージ3まで来ると,かなり肥沃な土で,無肥料でも問題なく野菜全般育てることができます.
どんな草が生えるかというと,ナズナ,ハコベ,ホトケノザ,オオイヌノフグリ,ヒメオドリコソウ,ハキダメギクなどですね.
一年草の草ですね.ナズナやハコベ,ホトケノザなどは,春の七草と言われていますね.
10月から翌年5月に生える「冬草」がかなり多いですね.
今,このような草が畑にある方は,土が肥沃な証拠なので,喜んでも良いのかなと思います.
この状態だと,どんな野菜でも育ちますね.
玉レタス,キャベツ,ピーマン,ナス,玉ねぎ,大玉トマト,ニンニクなど,問題なく育てることができます.
ということで,本日は生えている草から見る畑の状態でした.
「たかが草,されど草」なんですね.
つまり,たかが草なんだけれども,それがとても重要なものであったということなんですね.
ラジオでもやっているので,作業でもしながらどうぞ!!