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こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
感想ツイートや引用ツイートなど歓迎!
今日は地球温暖化について書くよ.
農家の僕らは特にこの問題について考えなければいけない.
地球にはそもそも,寒くなる時期や暑くなる時期などの熱的な周期が存在しており,地球温暖化は人間の活動とは切り離して考えるべきだ!という主張が数年前まであったように思うが,近年はその可能性は見事に無くなった.
IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)という国連気候変動に関する政府間パネルがあるのだが,それを見るとよくわかる.
現在は,第6次報告書(2022年12月22日版)がまとめられているが,そこには以下の記載がある.
人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷 圏、及び生物圏において、広範かつ急速な変化が現れている。
1990年の第1次報告書が出たときから,人間の活動がどのくらい地球温暖化に影響しているのかが調査されている.
第3次では,温暖化の主な原因は人間の活動である「可能性が高い」.
第4次では「可能性が非常に高い」.
第5次では「可能性が極めて高い」.
第6次では「疑う余地がない」.
と,報告書をアップデートすることに,人間の活動が地球温暖化の原因である可能性が徐々に濃厚になっていき,ついにその不確かさがなくなり断言された.こういった公的な報告書で,断言されると,より一層深刻さが胸に突き刺さる.
報告書によると,人間の介入によってどの程度地球温暖化が進むのか,そして人間の介入ない自然起源の要因ではどの程度の温度上昇があるのか,というシミュレーションがなされている.
報告書の中から引用してみた.
ちなみに,このシミュレーションに使った気候モデルは,ノーベル物理学賞を取った真鍋淑郎さんの貢献が大きい.50年前ほどからアメリカで研究をされていた.
(真鍋淑郎さんが,ノーベル賞を取った理由も,温暖化という世界的な問題意識から選ばれたという可能性も大きい)
細かいことはさておき,コンピュータの中のシミュレーションで,人間の活動を排除し,物理法則に従って地球の気候変動を観測すると,温度上昇が抑えられるのに,人間の活動を介入させると,温度が上がってしまうのだ.1850年以前は,温度計というものがないため,木の年輪とか,珊瑚の骨格とか,このあたりの自然物から温度の情報を間接的に推定し,色々と調べるわけだ.そうすると明らかに,産業革命以降の温度上昇が認められており,最近のIPCCの報告書では「疑う余地がない」とされた.
温暖化って何!?
一言で理解したい人のためにあえて短く書くが,地球温暖化というのは「人間の活動によって大気中の温室効果ガス(CO2)が増えることにより,地表面の温度がどんどん上がっていくこと」と言える.
地球というのは,太陽からエネルギーをもらっているのだが,そのエネルギーのうち,3割くらいを反射して7割くらいを吸収してる.
一方で,地球は宇宙に向かって赤外線を放出してるのだが,ただ地球には大気があって,その大気の中にある温室効果ガスにより,一部はさらに地表面に戻ってきてしまう.それが地球全体の平均気温を高めてしまう.
これまで地球の平均気温は,約15℃程度だと言われているが,温室効果ガスの影響で,大気から戻ってくる赤外線の分だけ地球は余分にエネルギーを受け取ることになる.そうなると,地表面のエネルギバランスは崩れてくるわけだ.
その結果,何が悪いの?というのは,以前書いたが,(参考:【No.112】温暖化の光と影.退屈しない生き方とは?)簡単にまとめると次のようになる.
・生態系への悪影響.
・大雨による洪水.
・海面上昇による水害.
・干ばつによる食糧危機.
・熱波による健康被害.
・強い台風やハリケーンの発生.
色々と危機は迫るが,一番被害を受けるのは誰なのか?
さぁ,,誰だろう.
大きなダメージはまず,発展途上の国の人らから.
これは一つの視点として,江守博士の「地球温暖化による人と自然の未来」より紹介されていたのだが,江守氏によると,一番深刻な被害を受けるのは,まず発展途上の国の人たち,低所得の人たちだというだ.
例えば乾燥地域に住んでる人たちは,温暖化の影響で,干ばつがきて食糧危機,水不足になると耕作ができず,それによって収入がなくなり,難民になる可能性が大きい.
また地理的に沿岸の低い土地,バングラディッシュなどの小さい島国は海面上昇の影響をモロに受けて,強い嵐や高潮が起きる,それによって家や畑が流されたりする可能性が大きい.
環境の影響をモロに受ける低所得者がまず心配されるのだが,地球温暖化のポイントは「この人たちにはほとんど原因に責任が少ない」ということである.ないとは言わないが,このような地域に住んでいる低所得の人々は,先進国や新興国に住んでいる人に比べてCO2排出がとても少なく,ただ,被害を受けるときには,一番最初に受け,真っ先に生きるか死ぬかという大変な目にあうという非常に不条理なことがおこる.
僕らはまずそういったことを理解する必要がある.
そして不公平といえば,もう一つ.
それは,未来の子らが深刻な問題と向き合うということだ.
地球温暖化の原因を作ったのは,人間の活動というのは疑う余地がないのだが,その原因を作ったのは前の世代が出したCO2であり,このまま行くと,これから産まれくる将来の世代が,解決しなければいけない問題になるということだ.
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