- 様々な有機肥料がある!
- 化成肥料のやりすぎは逆に負の影響が出てしまう!
- 新しい資材を入れた時の影響を時間をかけて深く考える必要がある!
ハイサーイ!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
今回お話しさせていただく内容は「有機肥料で栽培したときの土中の微生物の死骸はどのくらい!?」というテーマでお話しをさせていただきます.
化成肥料を全く使わない土,有機肥料は色々ありますが,油粕,魚粕,毛髪(タンパク質,窒素が含まれます),乾血(かんけつ,家畜の血は窒素を多く含み,肥料として使われたりします.),骨粉(こっぷん),米ぬか,蹄角(ていかく,ツノやヒヅメなどですね),生ゴミとか,人間が出すものも,きちんと処理してあげると使えるわけです.他にも色々とあると思いますが,あげるとキリがないですね.
化学肥料ではなくて,そのような有機質肥料で栽培したときの圃場の微生物の死骸はなんと10aあたり,800kgにも及ぶようです.
10aというのは,農家さんならではの一つの単位として成り立ちます.
10aがだいたい300坪ですね.
10a300坪といったら,僕らのバナナ園くらいですね.パッと広さの想像が付くわけでございます.
1aが10mかける10mですね.10aでしたら,これが10個あると考えてくれたら良いです.100m×10mくらいでしょうか.
この中に,微生物の死骸は800kgにも及ぶというので驚きですね.
そして,この死骸が,分解され,食物が吸収できる形になる.
山や森,野原の植物が生き生きとしている原因は,この循環にあると言われております.
化成肥料をたっぷりとあげてしまうことへの罠
このお話はですね.青森県でリンゴ栽培をされている工藤秀明さん,彼は青森県リンゴ品評会の全県の第一席を受賞されている方,リンゴチャンピオンがおっしゃっていることであります.勉強になります.もし,このブログをご拝読されている方で,青森県の方,もしくはリンゴがものすごく好きな方がおられたら,ご存知かもしれないですね.
この方は,「己の傲慢さや欲が作物をダメにしてしまう」と説きます. つまり,農家が目指すゴールが,作物の多収,そして高品質だった場合,そのゴールを達成するために,化学肥料をたっぷりと与えてしまう,ということがいかに作物をダメにしてしまうのか!ということをお話しします.
自信を木に置き換えてみますと,一度に大量のご飯がどさっと入ると,満腹を通り越して苦痛がやってきますね.その結果,枝は徒長して,葉っぱは薄くなり,病害虫が喜んではびこると言います.そして,雑草がすくすく育ち,余計な仕事が増える,また,肥料の使い方を間違えると,花芽形成を阻害するといいます.
リンゴは本来,貯蔵養分だけで花が咲く果樹なのですね.例えば剪定した枝をコップの水にさしておけば,肥料なしでも葉が出てきて花が咲く,そういう果樹なのです.
工藤さん曰く,リンゴ作りは,春先の窒素分,肥料はなるべく少なく抑えて,こじんまり作るのが良いと言っております.
花芽を作るのは,リン酸とマグネシウムが重要だと言われますが,果樹栽培で闇雲に肥料を導入しちゃうと,窒素過多になるケースが多いですよね.窒素分,これは植物体では硝酸態窒素と化しますが,多分な場合,枝の二次展開,そして伸張を促します.すると,花芽形成にも影響が出て,翌年の収量にも大きな損失が出るといいます.
つまり,何がいいたいかというと,やりすぎはいけないということですね. 前回,米ぬかのお話をしたのですが,やはり知るということは,恐怖をなくす,安心感を得ることにつながるので,僕自身も,堆肥を作るときに,米ぬかを入れやすかったりします.どんなに良いものもやりすぎはよくない.
オススメされる資材を入れる前に!
農家さんであれば,例えばご友人から,「この肥料は良いよ!めちゃくちゃ作物が生き生きする!」とか,あえて,肥料の固有名詞は出さないですが,そのようなことをお勧めされる機会が多いと思います. しかし,一度,現在の状況を踏まえる必要があります.自身の畑には,何を入れたのか,そしてお勧めされた肥料の特性はどのようなものものなのか,健康に良いものも,食べ過ぎは良くないのですね.新しい資材を試して,十分な成果を議論するためには,1〜2年,畑を置いてみてやるべきなのか,そう言ったことも深く考えなければいけないのですね.
農業は面白いです.ゆっくり焦らず,周りに流されず,失敗しても良いので,ちょっとずつ,小さい歩幅で前に進んで行きたいと,そう願い今日この頃でした!ということで,本日は,「有機肥料で栽培したときの微生物の死骸はどのくらい!?」というテーマでお話をさせていただきました!
今回も読んでくれてありがとうー!youtubeで毎朝ラジオも配信しております!